2018年05月15日

心ある手話通訳に感動!!


今週、都内のとある手話サークルにお邪魔した時、
とてもいい手話通訳に出会い、
感動しました。

その方は、まだ初心者の方で、
サークルの様々なイベントや連絡事項の説明を、
勉強のために通訳されていました。

もちろん初心者なので、そんなにペラペラ手話で話せるわけでなく、
語彙も少ないのですが、
なぜ、この方の手話通訳がそんなに良かったのでしょうか?

それは、その方がとても誠実に、通訳をされていたからです。

まず、その方は、練習のために通訳をしていたので、
スピードがとても遅かった!汗
遅かったけれど、
その方は、知っている単語、学んだ単語は、
とてもきちんときれいに表現されていました。
また、わからない時は、必ず手を止め、
通訳の先輩に表現方法を聞き、それを丁寧に再現し、
決して、表現を飛ばしたり、
いい加減な手の形でごまかすことがなかったのです。

サークルの連絡事項は、かなり多量にあったので、
普通なら、途中で心が折れて、
練習なんだから、まあいいや・・なんて思い、
いい加減な手話でも、とにかくやって、
適当に終わらせてしまいたくなるような場面でした。
何せ、ちゃんとできなくても、初心者ですから、
聞こえない人も、たとえわかりにくかったとしても、
「一生懸命やったね。よかったです。」
と、その方をほめてくれたかもしれません。
わからなくなれば、途中で、ごめんなさいと言って、
誰かに代わってもらってもおかしくなかったケースです。
でも、その方は、違いました。

最後まで、心折れることなく、
わからない時は、いい加減な表現をせず、
きちんと手を止め、話を止め、やり方を確かめ、
一つ一つ、丁寧に、
連絡事項を通訳していったのです。
時間はかかりましたが、
サークルの皆さんも、優しく見守っておられました。

その方は、とうとう最後まで、きちんと手話通訳を終え、
サークルの連絡事項は、きちんとろうの人にも伝わりました。
その方の通訳は、遅い!ということを除けば、
完ぺきだったのです!!

この方は、通訳で最も大事な、
「わからない時は、話を止めて、聞き直す」ということを、
初心者であったにもかかわらず、責任を持って行い、
内容が、最後まで、きちんとろうの方に伝わったというわけです。

もちろん、正式な手話通訳者なら、
さらにスピードも速く、さっさとできたかもしれませんが、
でも、私は、この方の場合は、満点だと思いました。

下手でも、手話が分からなくても、
自分が恥ずかしいかどうかとか、
早くできないことを申し訳なく思うとか、
そういうところに、心を持って行かず、
とても大事な「相手に、内容を伝える」ということに、
集中して頑張ったからです。

このような通訳なら、聞こえない方も、安心してみていられますし、
本人も、1回ずつきちんと確認しながら手話を表現していますから、
次に同じ表現が出てきたときは、必ず、自分の力でできるはずです。

正直、新人さんの手話通訳は、
見ていてハラハラすることも多いのですが(ごめんなさい。大汗!)
この方の通訳は、かなりの初心者であったにもかかわらず、
私も安心して見ていられました。
どんなに遅くても、語彙が少なくても、
ご本人が、通訳内容に責任を持ち、
わからないところは、一回一回全部ちゃんと先輩に尋ねて、
最後まで伝えきったからです!!

ああ!!
この方は、今はまだまだでも、これから、ぐんぐんうまくなるし、
「何が大事かわかっている」ので、いい通訳者になるだろうなあ!
と、思いました。

初心者であることや、語彙の少なさや、多少の手話のうまいヘタは、
実は、「本来の通訳」の、良し悪しには、あまり関係がないのです。
「誠実に伝えることに集中すること」こそが、心ある通訳というものだなーと、
さわやかな気持ちになりました。

手話には関係ありませんが、
私にも、いろんな場面で、苦手なことはたくさんあります。
その時、作業をテキトーにやってしまったり、
どうせへたくそなんだから、どうでもいいや、と思ってしまうこともよくあります。
そんな時、もし、この方ならどうするだろうかと思うと、
ちょっと恥ずかしい気持ちにもなりました。

大事に丁寧に、できることを誠実に行う心は、
何事をも、成し遂げるための、基本中の基本だけど、
多くの人が、忘れてしまっていたりもするように思います。

本当に、素敵な手話通訳を見せていただいて、
感動して、幸せな気持ちになりました。
良い1日でしたので、ご報告させていただきます。
ありがとうございます。


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都内の道端には、この時期、いろんな花が咲いています。








posted by 南 瑠霞 at 23:22| 東京 ☀| 手話を学ぶ心 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする