
濃い緑のもみじから始まった、
今年度の短大の手話の授業も、
今週無事終わりました!!
空は快晴、もみじは、すっかり葉を落とし、
木の下からも、空がよく見えます。笑

最終回は、みんなでお菓子などを持ち込んでの、
茶話会!!
学生たちは、この2年間、
幼児教育を専門に勉強してきた人がほとんど。
「卒業式は、3月中頃です。」
「私は、卒業したら、保育士になります。
家から、すごく近いところに仕事が決まりました。」
「私は、幼稚園の先生。
家から遠くなったので、引っ越して、一人暮らしです。
料理は苦手なので、
スーパーで出来合いのものを買おうと思います。笑」
「私は、短大の単位を持って、
別の大学に編入して、3年生に入ります。」
「私は、福祉のことを、もう一年学ぶため、
専攻科に残ります。」
などなど、
なんとこれ、
学生たちは、すべて、手話で話してくれました!!
このほか、学生たちは、
「もっと知りたい手話がある」とか、
「南先生が手話を始めたきっかけは?」
など、いろんな質問もしてくれて、
それに私が音声なしの手話で答えても、
みんなも、どんどん読み取って、笑ったり、驚いたり!!
とても楽しい、おしゃべり会になりました。
半年で、学生たちが、こんなに手話が通じるようになる!!
このことを多くの方にお知らせしたいです。
毎週「目で見ること」でこそ、
手話はより、自然に身に付き、
半年後には、楽しくおしゃべりできるようになる。
相手の言いたいことを一生懸命目で見る。
言いたいことを、手や身振りに込めて、あきらめずに表現する。
この「繰り返し」の「姿勢」が身につくこと。
「上達を目標とせず、一生懸命見ること・話すこと」が、
最後に、ここまでの上達を導くこと。
声のない授業を通し、
学生たちにこそ、毎年教えられています。
授業では、全国の手話言語条例の情報、通訳情報、ろう学校の情報なども、
全て、プリントや板書、手話や身振りで伝えています。
これを、「通じにくいから」とあきらめて、声で伝えてしまったら、
おそらく単なる知識の講義となり、
そこから先は、手話の講義ではなくなってしまいます。
この「大事な知識・情報の講義」こそ、
後半に、手話で丁寧に何度も説明し伝えることで、
みんなもより思いを込めて記憶にとどめてくれたのだと実感します。
手話を手話で指導し、手話のことは手話で伝える。
ここに、「言葉」としての手話の意味が生まれ、
「言葉」そのものとして、
みんなが体感し、
読み取ったり、話せるようになるヒントが隠されているのだと思います。
私自身、
ろうの友人たちと話し、ケンカをして手話を身に着けてきたことを思うと、
これは、とても良い学びの機会であり、
心ごと、皆さんに伝えられる良き方法だと、
年を追うごとに実感します。
「言葉」は、使わなくなればすぐ忘れてしまうかもしれませんが、
こんなに、楽しく話せた手話の授業のことは、
学生たちはずっと覚えていてくれると思います。
最後に、
「私は、手話が分かりません。筆談でもいいですか?」
の手話文も、あらためて確認。笑
半年で覚えた手話のことを、ほぼ忘れてしまっても、
また、将来、聞こえない子供や保護者の方とお会いした時、
この会話から、様々な記憶がよみがえりますように。
みんな半年間。
声のない授業に、一生懸命ついてきてくれて、ありがとう。
素晴らしい時間に、感謝です。
中庭で、もみじの木に近寄ってみると、
もう春の新芽の準備がしっかり進んでいました。
学生たちは、間もなく卒業。
おめでとう!!
春には、ぜひ、元気なスタートを!!