手話に「てにをは」はないの?
先日、ある方から、
「手話には『てにをは』がないんですよね。
ろう者の使う日本手話には、限界があるのでは?
てにをは がないなら、
私たちがせっかく手話で何かを伝えてあげても
きちんと理解できないのでは?
日本手話をどう改善すればいいのでしょう?」
という質問のお便りをいただきました。
・・・うーん・・・うーん・・・大汗!!
この方は、どうやら、
日本手話と、音声対応手話のことを、
あまり、きちんとご存じなく、
そして、
ろう者の使う日本手話を、
「中途半端な言葉」と理解しているご様子…汗汗
このご質問から、
私は、3つの点を指摘させていただきました。
ひとつは、手話には、「てにをは」がない! のではなく!!
てにをはというものを用いなくても、意味がきちんと表現できる、
れっきとした文法がある!!ということです。
これは、英語に置き換えて説明したほうがわかりやすいかもしれません。
英語にも、日本語の助詞にあたる『てにをは』はありません。
でも、語順や、前置詞などによって、
その意味を的確に表現します。
英語は、きちんとしたひとつの言語です。
ですから、もしこちらの英語が相手にうまく通じないとしたら、
それは、話しているこちらのほうにも、
英語にいたらない点があるのかもしれません。
それと同じように考えれば、
ろうの方に、こちらの手話が通じないのは、
こちらにも、手話に対する理解が
足りない場合もあるかもしれません。
ろう者にとっての日本手話は、
文法ルールもある、きちんとした言語。
そこをうまく理解せずに、
「てにをはがない!」という表現をしてしまうと、
ちょっと、違うかもしれませんね。
ですから、
手話には、日本語の『てにをは』を使わなくても、
通じる別のきちんとした文法がある。
というのが、この質問のお答えです。
また、もうひとつ、
「私たちがせっかく手話で何かを伝えてあげても
きちんと理解できないのでは?
日本手話をどう改善すればいいのでしょう?」
という表現も、ちょっと気になりました。
聞こえない人に、「何かを伝えてあげなければいけない」って、
つまり、それは、
彼らは、弱くいたらず、助けてあげなければいけない存在だ!
と言っているのかな?
だとしたら、ろう者に対して、ちょっと見方自体も違っているかも。
その発言の中には、
もしかして、自分たちが上で、聞こえない人は下だという感じ方が、
無意識のうちに、入っていないかな?
どうかな~?
ちがうかな~?
そして、3つ目。
この方は、どうも、もしかして、
音声対応手話と、日本手話を混同しているのかも。
あなたは、
手話には、音声に合わせて手話単語を並べる「音声対応手話」と、
ろう者のナチュラルな、目で見て最もわかりやすい文法の「日本手話」と、
2つがあることを、知っていますか?
音声対応手話では、音声に合わせて、手話単語を表出することから、
それこそ、大事な大事な、てにをはを意味する部分が、
抜け落ちてしまう可能性があるのです。汗汗!!
もしかして、この人は、それを、
「日本手話の欠点」だと勘違いしているのかな?
日本手話では、手話の位置や動かす方向、うなづきなどで、
意味全体を伝えるので、そういう誤解が生じにくいはず・・・
これを読み取れないのも、
私たち聞こえる人の修行不足であることも、
よくある話・・・・
・・・・と考えると、この方は、
日本手話を改善する ではなく、
自分たちの使う、「音声対応手話」こそをどう改善するか?
と、質問しなければいけなかったのかもしれません。大汗
ですから、日本手話の改善課題としては、
この方の質問とは、全く逆に、多くの人が、
日本手話に対してきちんと理解し、学んでもらえるよう、
私たち自身も努力すること。
日本手話が、文法もある言語だと知り、
より一層、その習得を心がけること。
そう言ったことが大切かと、私は、思います。
それが、相手を理解するということにも、きっと通じるんですよね。
これ、実は、福祉の勉強をしている学生さんからの質問です。
いったんお返事はさせていただきましたが、
その後どうされたか、まだ、その方からご連絡はいただいていません。
福祉の現場で学ぶ人からまず、
手話の本来のあり方、しっかり受け止めたいですね。
がんばれ、多くの学生さんたち。
素敵な言語「手話」を、ぜひぜひ、思いいっぱいに学んでください。
本当に、ありがとう。
「手話には『てにをは』がないんですよね。
ろう者の使う日本手話には、限界があるのでは?
てにをは がないなら、
私たちがせっかく手話で何かを伝えてあげても
きちんと理解できないのでは?
日本手話をどう改善すればいいのでしょう?」
という質問のお便りをいただきました。
・・・うーん・・・うーん・・・大汗!!
この方は、どうやら、
日本手話と、音声対応手話のことを、
あまり、きちんとご存じなく、
そして、
ろう者の使う日本手話を、
「中途半端な言葉」と理解しているご様子…汗汗
このご質問から、
私は、3つの点を指摘させていただきました。
ひとつは、手話には、「てにをは」がない! のではなく!!
てにをはというものを用いなくても、意味がきちんと表現できる、
れっきとした文法がある!!ということです。
これは、英語に置き換えて説明したほうがわかりやすいかもしれません。
英語にも、日本語の助詞にあたる『てにをは』はありません。
でも、語順や、前置詞などによって、
その意味を的確に表現します。
英語は、きちんとしたひとつの言語です。
ですから、もしこちらの英語が相手にうまく通じないとしたら、
それは、話しているこちらのほうにも、
英語にいたらない点があるのかもしれません。
それと同じように考えれば、
ろうの方に、こちらの手話が通じないのは、
こちらにも、手話に対する理解が
足りない場合もあるかもしれません。
ろう者にとっての日本手話は、
文法ルールもある、きちんとした言語。
そこをうまく理解せずに、
「てにをはがない!」という表現をしてしまうと、
ちょっと、違うかもしれませんね。
ですから、
手話には、日本語の『てにをは』を使わなくても、
通じる別のきちんとした文法がある。
というのが、この質問のお答えです。
また、もうひとつ、
「私たちがせっかく手話で何かを伝えてあげても
きちんと理解できないのでは?
日本手話をどう改善すればいいのでしょう?」
という表現も、ちょっと気になりました。
聞こえない人に、「何かを伝えてあげなければいけない」って、
つまり、それは、
彼らは、弱くいたらず、助けてあげなければいけない存在だ!
と言っているのかな?
だとしたら、ろう者に対して、ちょっと見方自体も違っているかも。
その発言の中には、
もしかして、自分たちが上で、聞こえない人は下だという感じ方が、
無意識のうちに、入っていないかな?
どうかな~?
ちがうかな~?
そして、3つ目。
この方は、どうも、もしかして、
音声対応手話と、日本手話を混同しているのかも。
あなたは、
手話には、音声に合わせて手話単語を並べる「音声対応手話」と、
ろう者のナチュラルな、目で見て最もわかりやすい文法の「日本手話」と、
2つがあることを、知っていますか?
音声対応手話では、音声に合わせて、手話単語を表出することから、
それこそ、大事な大事な、てにをはを意味する部分が、
抜け落ちてしまう可能性があるのです。汗汗!!
もしかして、この人は、それを、
「日本手話の欠点」だと勘違いしているのかな?
日本手話では、手話の位置や動かす方向、うなづきなどで、
意味全体を伝えるので、そういう誤解が生じにくいはず・・・
これを読み取れないのも、
私たち聞こえる人の修行不足であることも、
よくある話・・・・
・・・・と考えると、この方は、
日本手話を改善する ではなく、
自分たちの使う、「音声対応手話」こそをどう改善するか?
と、質問しなければいけなかったのかもしれません。大汗
ですから、日本手話の改善課題としては、
この方の質問とは、全く逆に、多くの人が、
日本手話に対してきちんと理解し、学んでもらえるよう、
私たち自身も努力すること。
日本手話が、文法もある言語だと知り、
より一層、その習得を心がけること。
そう言ったことが大切かと、私は、思います。
それが、相手を理解するということにも、きっと通じるんですよね。
これ、実は、福祉の勉強をしている学生さんからの質問です。
いったんお返事はさせていただきましたが、
その後どうされたか、まだ、その方からご連絡はいただいていません。
福祉の現場で学ぶ人からまず、
手話の本来のあり方、しっかり受け止めたいですね。
がんばれ、多くの学生さんたち。
素敵な言語「手話」を、ぜひぜひ、思いいっぱいに学んでください。
本当に、ありがとう。
この記事へのコメント
ありがとうございます。
そうですね。
いろんな方に、手話のこと、
知っていただいて、
元気に活動していきたいです。