出会いは心

テレビの制作会社の方と、お話していて、
教えていただいたことがあります。

その方は、仕事でろう者に出会う前、
ろう者は、暗くておとなしく、
聞こえないことにコンプレックスを持っていて、
それで少し委縮していたりするのではないか・・・
と思っていたのだそうです。

ところが!!
実際に、ろうの方に会うと、
全く逆で、
すごく明るいことに驚いたそうです。
おしゃれも楽しくするし、
やりたいこともいろいろあって、
積極的だし、
とにかく表情が豊か!!!
と言うのが、第1印象だった!!
その方は、そう話されました。

でも・・・・と、その方は続けます。
「たぶん、聞こえる多くの人は、
単なるイメージだけで、
ろう者は、おとなしいとか、暗いとか、
そう思っている人も多いと思いますよ。
だから、たとえば、
ドラマの衣装担当の人からも、
ろう者の役柄の人には、
少しおとなしめの服のほうがいいですか?
なんて、意見が出たりするんです。」
それで、
『いやいや、
ごく普通に、同年代の人と同じように、
お洒落な感じでOKです。
ろう者だからって、特別な違いはありません。
けっこう、何でもありです。
普通に、男女とか年齢とかの雰囲気で、
判断しましょう。』
なんて、話すんですよ。
やっぱり、聞こえない人に、実際にお会いするって、
大事なことなんですよね。」

私たちは、メディアの仕事で手話指導をするとき、
役者さんにも、スタッフの方にも、まず、
聞こえない人に、直接会ってもらう。

ふつう、最初の2時間は、
セリフの練習はしない。
まずは、通訳なしで、なんとかして、
ろうの人と話してもらい、
わからなければ、筆談や身振りもいっぱい使って、
伝えあってもらう。

そして、その人の話し方や人柄も含め、
手話って、どんなものだか、触れてもらい、
後日、台本に沿って、翻訳を進め、
手話レッスンに入ってもらう。

そのほうが、本当に皆さんが、
手話や聞こえない人について、
ストレートに知ってくださり、
心で感じで、セリフに取り組み、
思いを大事にして、演技をしてくれるからだ。

手話レッスンと言うと、
さあ、すぐに、この台本の手話を教えてください。
と言う方も、中にはいるが、
出来るだけ、それは避けたいと思っている。

手話は、聞こえない人の大事な言葉であり、
私たちの使う音声言語と同じように、
心のこもった、思いを伝えるための言語だからだ。

改めて、
製作会社の方に、
直接ろうの方と出会って、感じたことを、
教えていただき、
ちょっと嬉しかった。

出会いは、心である。

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この記事へのコメント

サトゥー
2011年05月25日 11:12
>出会いは心
う~ん、良い言葉・・・伝えなければ何も始まらないし、でもそこで摩擦を考えていても始まらない。先ずは一歩から、ですねo(^-^)o
南サン、いつもありがとう!!
南 瑠霞本人
2011年05月25日 16:01
サトゥーさん、
ありがとうございます。
ラングレー
2011年05月25日 19:41
♪出逢いはいつでも、偶然の風の中♪

あーーーーー地デジが決まらん泣
愛ちゃん、何とかしてくりや(←大塚商会のパクリ笑
南 瑠霞本人
2011年05月26日 06:25
ラングレーさん、
いい地デジテレビが見つかると
いいですね。
ありがとうございます。

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