ドイツからのお客様

土曜、地元、世田谷区聴覚障害者協会の
例会に行ってきました。

ドイツから来日された ろう者女性
エレナさんの、講演でした。
ドイツの歴史や、ろう者の様子を、
いろいろお話してくださいました。

ドイツ.jpg

・・・と言っても、エレナさんの母語は、
ドイツとルーマニアの手話、
今回4度目の来日と言うことで、
ここまで覚えた日本手話と
ドイツの手話を交えながらの、体験談。
パワーポイントで、たくさんの情報や、
写真なども紹介しながら、
地元世田谷のろう者男性が、
改めて日本手話に表現しなおし、
手話のわからない人は、
音声通訳も聞きながら、
エレナさんのお話を拝見しました。

講演は、
一般のドイツ情報に始まり、
ナチス時代の、ユダヤ人、障害者に対する迫害など、
真に迫るものまで、
興味深い内容で、
13時半から16時過ぎまで、
3時間近いものとなりました。

ナチス時代、障害者が次々に抹殺されたこと、
ろう者は、次世代が生まれないよう
多くの人が、不妊手術をされてしまったこと、
ろう者集団の中でも、
ユダヤ人ろう者が、排除されてしまったことなど、
重い歴史の多くが、紹介されました。

講演の後の、質問も大変盛り上がり、
年配のろうの方が、
「戦後、ドイツに行くと、
ろう者カップルのほとんどに子供がいなかったのを思い出した。
そう言った重い歴史があるのを改めて知った」
という発言があったり、
「ドイツのろう学校の、口話の歴史は?」
「今、東西のろう者の格差は?」
「ろう者の仕事の、昔と、現在の職業の広がりは?」
と、本当に、多くの方が、次々と質問され、
時間いっぱいまで、
たくさんのお話を、お聞きすることができました。

最後にエレナさんが、
「日本が好きで、何度も来ている。
日本では、何人かの若者に、
『ドイツから来たんですね。ナチスなど、かっこいい。』
と、話しかけられた。
ドイツについて興味を持ってもらい、うれしかったのですが、
悲しい歴史についても、受け止めてもらいたいと思い、
こうして、チャンスがあれば講演させてもらっています。」
と話されたことも、
心に残りました。

日本にはない、厳しい歴史をくぐりぬけ、
ユダヤ人や障害者の方が現在のドイツに生きていること、
改めて、考えさせられました。

講演会に伺って、
本当に良かったです。
ありがとうございました。

この記事へのコメント

サトゥー
2011年06月05日 06:36
障碍と云えば、頸腕肩障碍が手話通訳者に多いらしいそうです。看護士と同じ激務らしいそうですが、増えて欲しいと思うと同時に、何も出来ない自分にチョット・・・情け無い。
この国もいずれ、いつか来た道を繰り返さなければ良いな、と思います。

ところで、なんと読むのでしょう?
南 瑠霞本人
2011年06月05日 23:13
サトゥーさん、
ぜひ、手話をさらに勉強して、
通訳者の人材不足を補ってください。
お待ちしています。笑
ありがとうございます。
えむ
2011年08月07日 06:05
南さんは 世界中にお友達がいるんですね。
幸せなことですよね。

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