ろう者手話パフォーマーの魅力

ろうの皆さんの中にも、
手話パフォーマーを目指しておられる方が、
いると思います。

手話パフォーマンス活動をする中で、
私はいつも、
聴者のほうが、
かえって、ついていくのに必死だな~と、
みんなの様子を見ています。

さすが、ろうの人たちは、
自分たちの、ふだんの言葉として手話を使っているだけあって、
手話パフォーマンスをしたら、
実は、聴者より、圧倒的に、表現が豊かで、
すぐれている面が、いっぱいあるのです。

手話の歌詞を表現し、手話で語り、手話で演じるなら、
いつも、母語として、手話を使っているろう者のほうが、
表現がナチュラルで、とても生き生きしています。
特に、風景や、物の動き、目の前に起きる現象などを、表現したら、
本当に、目の前に浮かび上がるように、
手が、いろんなものを描き出します。
これこそが、手話の魅力だ!!と感じられる、
映像的な描写です。

この、手話の手話らしい表現は、
聴者には、なかなかまねができません。
どうしても、頭の中で、日本語で考えてしまい、
イメージが、映像化しないのです。

ろう者ならではの、豊かな手話表現は、
まさに、それだけで、アーティスト。
空間の魔術師ということができると思います。

それに!!
実は、リズム感も、どうやら耳には関係ないようで、
どうしても、ステップがうまくできなくて、
何度も何度も、ろうのメンバーに教えてもらっている、
不器用型の聴者も、けっこういます。汗&笑
どうやら、リズム感というのは、
耳から聞くものではなく、
その人の中に、体ごと、流れているもののようで、
それが自分の中でうまくとらえられれば、
ろう者でも(聴者でも)、
けっこう、楽しく、リズムを刻んで、踊ったりできてしまうのです。
一方、その自分の中のリズムを、うまくとらえられない人は、
たとえ、耳のきこえる聴者でも、
踊れないものは、踊れない!!と、
こんな風になってしまうもののようです。笑

こうなってくると、実は、ろう者だから、できないとか、
聴者だから、できるとか、
そんな風に思っていることの、
半分は、実は単なる思い込みなのかもしれないと、
長い手話パフォーマンス活動の中で、
いろんな人と出会って、感じるようになりました。

ちなみに、
聴者は、歌声がうまい!!
なんて、思っているかもしれない、ろう者のみなさん。
そんなことは、ありませんっ!!笑
聴者の中にも、音程のめちゃめちゃな人や、
リズム感のない人は、いっぱいいます。笑
歌やダンスのうまい・ヘタも、
聴者だからではなく、
「その人がたまたまうまい」ということでしかないってこと、
私たち聴者は、
いつも、実感しています。汗&笑

さて、そんなわけで、
ろう者は、手話パフォーマンスにチャレンジしようと思えば、
大変、才能に優れ、
魅力的な手話で、多くの人を励ますことができる可能性が、
いっぱいあります。

ろう者のあなたも、
やってみたいと思ったら、
ぜひ、遠慮せず、
手話パフォーマンスの世界に飛び込んでみてください。
思ったより、簡単だったり、
想像する、より楽しかったり、
思わぬ、自分の魅力を、
発見するかも知れません。

華屋与兵衛.jpg
先日、地元の手話サークルにお邪魔し、ろうの皆さんと一緒に、
華屋与兵衛で昼食をいただきました!!

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