ろう者カメラマン 斎藤陽道氏 写真展

斎藤陽道さん さいとう・はるみちさんと、
読むのだそうです。
柔らかい光がいっぱいで、まるでいまにも動き出しそうな、
聞こえない人だというのに、音楽を奏でているような、
なにかが静かに話しかけてくるような、作品が並ぶ、
写真展に伺ってきました。

今回は、インタビュー形式のトークショーということで、
読み取り通訳として、参加させていただきました。
斎藤さんは、この間、
よしもとばななさんや、谷川俊太郎さんなどの、著名人とも、
オーバーヘッドプロジェクトを使って、文字を映し出す、
筆談対談などを、展開しておられ、
多くの方とコミュニケーションを取る活動も続けておられます。
そして、声でもない、手話でもない、
自分にとっての新しい言葉・表現を求めて、
写真をとり続けているという斎藤さん。
ろう者であるがゆえの、他者との境界線を感じつつ、
その境界線に挑戦し続けること。
また、人や物が自分に向けてくるまなざしが、
声となり語り掛けてくるものを、撮り続けること。
逆光の写真は、美しく、たくさんのものを伝えてくるが、
聞こえない自分にとっては、目を傷めるリスクも高い。
それでも、その表情を取り続けることは、
写真への、一つの覚悟でもある…
など、
たくさんの、作品への思いをお聞きし、
斎藤さんの生き方を、
見るような思いでした。

(左から一緒に読み取り通訳を担当した手話通訳士 坂本彩さん、
ろう者カメラマン 斎藤陽道さん、
今回のインタビュアーを担当した デフダンサー 佐山信二さん、
右端が、私、手話パフォーマー&手話通訳士 南 瑠霞)

(斎藤さんの活動を支えているカメラ)
会場には、50人以上の方が、
集まっておられ、
必ずしも、手話のわかる方ばかりではなかったのですが、
そのたくさんの斎藤さんファンが、
彼と話すため、それぞれ筆談用のメモ帳を持って、
彼のそばに行っては、
文字を書いて、いろんなことを話しかけていたのが、
印象的でした。
誰も皆、語り合いたいのだと、
その皆さんの姿が、伝えていました。


今回のインタビュー会では、
斎藤さんファンのたい焼き屋さんが、
わざわざ、外の入り口に屋台をかまえて、
参加した私たちに、一匹ずつ、
ごちそうしてくださるというプレゼント付きで、
思わぬサプライズもあって、
さらに楽しい、写真展でした。

ワタリウム美術館
宝箱 ~ 斎藤陽道 写真展
http://www.watarium.co.jp/exhibition/1311saitou/index.html
2014年3月16日まで、開催中!!
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