モスマンパーク・デフ・スクール

南 瑠霞の2014年オーストラリア旅行記。
最後の週は、月曜から、パースにある、モスマンパーク・デフ・スクールに通わせていただいています。

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一般のプライマリー・スクール(小学校)と併設されているこのデフ・スクールは、午前中、およそ20人の子供たちが、一緒に手話で勉強。午後からは、一般の子供たちの中に入って、毎日の授業を受けています。

月曜、私がおじゃましたデフ・スクールのクラスには、7~8人のろう児がいて、担任の先生が一人(聴者)、そのほか、手話通訳者が時間ごとに交代で入り、ろう者アシスタントや事務系のスタッフもいて、常に4~5人が、子供たちの指導に当たっていました。担任の先生は、ろうで手話がメインの子供たちには、手話で話しかけ、人工内耳の子供には、音声で話しかけ、そうしたときは何を話しているかを、通訳者がろうの子供に伝えたりと、互いが連携しあって、暖かな授業が繰り広げられていました。

ここでは、聞こえる先生方も、事務系のスタッフの方も、すべて手話ができ、私は、校長先生と秘書の方にも、丁寧に手話で応対していただきました。感動!!
校長のアナベラ先生(女性)は、もともとカナダで教鞭をとっておられたということで、カナダ(アメリカ)の手話もできます。言葉が通じない私を、いろいろ気遣っていただいて、ことあるごとに、教室まで様子を見に来てくださって、本当にうれしかったです。

学校全体も、手話をとても大事にしていて、一般の学校の先生方も、私が手話のほうが通じやすいと気づくと、さっと手話をしてくださったりと、ろう者や手話への理解が、進んでいました。

写真は、ろう学校の入り口。
担任の先生が、ろうの子供たちに絵本を読み聞かせするときは、ろう者のアシスタントが、それをすべて手話で表現し、映像が目の前に広がるようで、私にもとても分かりやすい授業でした。担任の先生も、ろうのスタッフの方も、その都度話を止めながら、「これは何かな?」 とか、「あら、このニワトリはどこに行ったんだろう?」とか、子供たちと手話でたくさん話しながら、ストーリーを進めていました。
それから、驚いたのは、スペリングの授業!! なんと、ろう者のアシスタントティーチャーが突然、クリームらしきものをテーブルに吹き付けると、子供が、ぐるぐる~っと広げ、そこに、勉強中の言葉のスペルを書いては消して、覚えていたことです!!笑 「これ、男性用のひげそりのシェイビングクリームよ!」と、あとから、その先生が笑って教えてくれました。このほか、スペリングの練習は、四角いトレイに入れた砂の上に、アルファベットを書いて遊んでいる子もいて、クラスには、楽しみながら勉強できる工夫が、あふれていました。

私自身、英語ができないこともあり、子供たちが学んでいることは、自分にも、参考になり、いっぱい勉強させていただいています。
本当に、ありがとうございます。
感動!!

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