デフ・スクール ~ ティー・ブレイク!! & 人工内耳事情
パースのろう学校の授業に参加させていただいています。さっきまで、みんな一生懸命勉強していたかと思ったら、午前11時前になると、子供たちが、パーっと教室の外へ出ていきました。
一人の先生が、さっと私に声をかけ、「ティーブレイクよ。(おやつの時間)」と教えてくれました。
その先生に手招きされて、ついていくと、先生方も、ティーブレイク!! 皆さん、それぞれ、マイカップがあって、紅茶やコーヒーを入れ、自分の持ってきたおやつを手にして、校庭に出ていきます。
見ると、デフ・スクールだけでなく、同じ敷地内にある一般校の子供たちも、みーんな校庭に出てきて、木の下やベンチなど、いろんなところに座って、おやつやフルーツを食べたり、ジュースを飲んだりしています。
うわー、日本でこんな光景見たことない!!「日本では、学校でお菓子なんて食べたら、怒られるよ!!」と、その先生に伝えたら、「あら、私たちは、子供も先生も、毎日こうしているわ。」と笑って教えてくれました。
楽しいティーブレイクは、30分くらいあったように思うのですが、それが終わるとまた、みんな、校庭からは、ちゃんとサーッといなくなって、続きの授業が始まっていました。驚!!
写真は、先生方が、食べていたバナナです。うらやましかった!笑
私は、何も持ってきていなかった(このような習慣があることを知らなかった!)ので、ミルクティーだけいただいて、先生方と楽しくお話させていただきました。(心の中で、次の日は絶対、フルーツか何か、自分で持ってくるぞ!と誓いながら。笑)
デフ・スクールの子供たちは、授業でも、校庭に出てきて、樹齢120年の木の下で、運動したりして、とても楽しそうでした!!
そのあと、13時前になると、ランチタイムがあり、そこでは、別のクラスのろう者アシスタントの方や、ろう者のママ(ろう児のママで、ママ本人もろう者)ともお話する時間がありました。
みんなの話では、オーストラリアでは、多くの子供が人工内耳(インプラント)をつけているとのことで、人工内耳をしていない子供のほうが、少ないのだそうです。
「日本は、どうなの?」と尋ねられ、「日本は、人工内耳を付けない子供の方が多い。」と伝えると、驚いていました。若いろう者アシスタント講師の女性の方は、両耳とも人工内耳で、両耳にマグネットで専用補聴器をつけておられ、「いつも、髪で隠しているのよ」と話していました。この方は、音声も、手話も使います。
一方、私のお話させてもらったろう者のママは、手話主義で、ろう者というアイデンティティを持って生きていく中で、人工内耳は必要ないという考え方の持ち主でした。
オーストラリアでは、赤ちゃんが生まれるとすぐに、脳波などで検査を行い、ろう児だとわかると、4か月くらいから人工内耳の手術を選択するファミリーもいるんだとか。ただ、やはり、合う人と合わない人もいて、合わない場合、10代で人工内耳を付けていても、専用補聴器をやめてしまう子もいるんだそうです。
また、「人工内耳を付けたら、手話通訳者の手配はいらなくなるよね」なんて、学校から言われる場合もあるのだそうですが、「それは、もちろん間違い。人工内耳は、聞こえを助けるものではあっても、耳が普通に完全に聞こえるようになるわけではないので、手話通訳は、その後もきちんと考えるべきものなのよ。」と、秘書の方も、話してくださいました。
また、ろう者ママが、「通訳者の服は、日本でも黒?」と、尋ねてくださいました。私は、「まじめなビジネスの通訳などは、黒だけど、結婚式など華やかな場所では、ピンクやブルー、オレンジなどを着る人もいる」と話しました。すると、「なぜ?」と質問されたので、「日本では、黒は、お葬式などのイメージもあるので、お祝いでは違う色のほうが向いていると思う。」と伝えると、皆さん「なるほどーー!」と言っておられました。
こうした会話、一番通じやすかったのは、ろう者のネイティブのママでした。笑 彼女は、感も良く、手話の手話らしい部分をわかっておられるので、身振り交じりの私の手話を、比較的読み取ってくださいました。私の話が、みんなに通じにくいときは、ほかの方に通訳してくださり、逆に、私が皆さんの話がつかめない時も、改めて、ネイティブな手話で説明してくださったりして、大感動でした。思わぬ深い話ができて、感謝と喜びでいっぱいです。
ありがとうございました。
一人の先生が、さっと私に声をかけ、「ティーブレイクよ。(おやつの時間)」と教えてくれました。
その先生に手招きされて、ついていくと、先生方も、ティーブレイク!! 皆さん、それぞれ、マイカップがあって、紅茶やコーヒーを入れ、自分の持ってきたおやつを手にして、校庭に出ていきます。
見ると、デフ・スクールだけでなく、同じ敷地内にある一般校の子供たちも、みーんな校庭に出てきて、木の下やベンチなど、いろんなところに座って、おやつやフルーツを食べたり、ジュースを飲んだりしています。
うわー、日本でこんな光景見たことない!!「日本では、学校でお菓子なんて食べたら、怒られるよ!!」と、その先生に伝えたら、「あら、私たちは、子供も先生も、毎日こうしているわ。」と笑って教えてくれました。
楽しいティーブレイクは、30分くらいあったように思うのですが、それが終わるとまた、みんな、校庭からは、ちゃんとサーッといなくなって、続きの授業が始まっていました。驚!!
写真は、先生方が、食べていたバナナです。うらやましかった!笑
私は、何も持ってきていなかった(このような習慣があることを知らなかった!)ので、ミルクティーだけいただいて、先生方と楽しくお話させていただきました。(心の中で、次の日は絶対、フルーツか何か、自分で持ってくるぞ!と誓いながら。笑)
デフ・スクールの子供たちは、授業でも、校庭に出てきて、樹齢120年の木の下で、運動したりして、とても楽しそうでした!!
そのあと、13時前になると、ランチタイムがあり、そこでは、別のクラスのろう者アシスタントの方や、ろう者のママ(ろう児のママで、ママ本人もろう者)ともお話する時間がありました。
みんなの話では、オーストラリアでは、多くの子供が人工内耳(インプラント)をつけているとのことで、人工内耳をしていない子供のほうが、少ないのだそうです。
「日本は、どうなの?」と尋ねられ、「日本は、人工内耳を付けない子供の方が多い。」と伝えると、驚いていました。若いろう者アシスタント講師の女性の方は、両耳とも人工内耳で、両耳にマグネットで専用補聴器をつけておられ、「いつも、髪で隠しているのよ」と話していました。この方は、音声も、手話も使います。
一方、私のお話させてもらったろう者のママは、手話主義で、ろう者というアイデンティティを持って生きていく中で、人工内耳は必要ないという考え方の持ち主でした。
オーストラリアでは、赤ちゃんが生まれるとすぐに、脳波などで検査を行い、ろう児だとわかると、4か月くらいから人工内耳の手術を選択するファミリーもいるんだとか。ただ、やはり、合う人と合わない人もいて、合わない場合、10代で人工内耳を付けていても、専用補聴器をやめてしまう子もいるんだそうです。
また、「人工内耳を付けたら、手話通訳者の手配はいらなくなるよね」なんて、学校から言われる場合もあるのだそうですが、「それは、もちろん間違い。人工内耳は、聞こえを助けるものではあっても、耳が普通に完全に聞こえるようになるわけではないので、手話通訳は、その後もきちんと考えるべきものなのよ。」と、秘書の方も、話してくださいました。
また、ろう者ママが、「通訳者の服は、日本でも黒?」と、尋ねてくださいました。私は、「まじめなビジネスの通訳などは、黒だけど、結婚式など華やかな場所では、ピンクやブルー、オレンジなどを着る人もいる」と話しました。すると、「なぜ?」と質問されたので、「日本では、黒は、お葬式などのイメージもあるので、お祝いでは違う色のほうが向いていると思う。」と伝えると、皆さん「なるほどーー!」と言っておられました。
こうした会話、一番通じやすかったのは、ろう者のネイティブのママでした。笑 彼女は、感も良く、手話の手話らしい部分をわかっておられるので、身振り交じりの私の手話を、比較的読み取ってくださいました。私の話が、みんなに通じにくいときは、ほかの方に通訳してくださり、逆に、私が皆さんの話がつかめない時も、改めて、ネイティブな手話で説明してくださったりして、大感動でした。思わぬ深い話ができて、感謝と喜びでいっぱいです。
ありがとうございました。