手話表現の質問は「文」でお願いします。汗&笑

「ブラブラする」って
手話でどうやるんですか?
「ただよう」ってどう表現すればいいですか?
手話の講師たちが、
日本語の単語一つだけを持ってきて、
質問され、困っていることがよくあります。

話には前後のつながりがあり、
その文脈がわからないまま、
一つの単語だけを、手話にして、
表現することができないからです。

尋ねられた講師は、
「もっと、前後の文も言ってください。
意味が分からないので。」
というと、
尋ねた生徒の方は、
「そういう難しいことではなく、
簡単に一つの単語だけ教えてくれれば、大丈夫です。」
なんて、言っていたりして、
見ている私たちも、ハラハラしてしまいます。汗

講師が難しいことを言っているのではなく、
「生徒さんが、難しいことを言っている」のだと、
理解してもらうのに、
けっこう時間がかかったりします。笑

英語でもフランス語でも、外国語を考えるとき、
実は、日本語一つに、
該当する言葉が一つではありません。

例えば、日本語の「大きい」も、
同様に、『英語でどういうの?』
と尋ねられれば、
答えが、たくさんあり、
返事をする方は、困ってしまいます。

カバンや家が大きいなら、ビッグ(big)かもしれないし、
大手企業などのことなら、ラージ(large)、
背丈の大きい人なら、トール(tall)、
年齢が上の意味で言う大きいなら、オールド(old)も使えます。
大成功なら、グレート(great)、
車の大事故なら、
ひどいと言った意味もあるテリブル(terrible)、
大手術なら、メジャー(major)、
大地震なら、ストロング(strong)などと言う表現もあります。
これ、全部、日本語で言うところの、
「大きい」に該当します。
これをひとことで、
「大きい」って、英語でどういうの?
と聞かれても、
どんな時の、どんな状態の「大きい」なのかで、
選ぶ英語が全く違ってきます。
これと同じことが、手話でも起きます。

「ブラブラ」という表現一つをとっても、
ブラブラ散歩をするのか、
とれかかったボタンがブラブラしているのか、
仕事もせずブラブラしているのか・・・

「ただよう」と言っても、
落ち葉が川に漂っているのか、
いい雰囲気が漂っているのか、
何かのにおいが漂っているのか、
それによって、
表現が違ってしまいます。

ですから、
手話の初心者のみなさん、
ぜひぜひ、表現についての質問は、
単語でなく、文で!!ね。

そうすれば、
講師や手話の先輩方も、
お、この人いい質問するじゃん!
なんて思って、
きっと、丁寧に教えてくれますよ。

あなたも、ぜひ、楽しく、手話を学んでくださいね。

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いろんな花も咲き始め、東京は春を迎えています!!