あ、ここ、通訳しなくていいですよ!!・・・汗

聴こえる人たちの中で、
ろうの人との間に立って通訳をしていると、
みんなでいろんな話をするのですが、
ときどき、誰かが、声で、パッと何か言って、
みんなが、ドッと笑うことがあります。

そこで、心ある通訳者は、
すかさず、それを通訳しようとするのですが、
聴こえる人の中には、
「あ、ここ、通訳しなくていいですよ!
くだらない話ですから。」
と、おっしゃる方がいます。

驚!!
いや、
そこが!!通訳するところなんです!汗&笑

聴こえない人は、
聴こえる人の中に入って、
もちろん仕事の打ち合わせや、
大事な話も聞きもらしては困りますが、
もっとも不安に感じることの一つとして、
『みんなのくだらないジョークや、
笑いの輪に入れない』ことを挙げる人がたくさんいます。
みんなの、くだらない流れがわからないから、
なんだか空気も読めないし、
一緒にいても、
本当のところ、ノリノリに楽しんだりはできないのです。

まじめな話なら、
「え?今の、わかりません。もう一度お願いします」
とも言えますが、
くだらないバカ話だからこそ、
「もう一度お願いします。」
と言っても、みんなのムードを壊してしまうし、
笑っているのだから、まあいいか・・と、
あきらめてしまうのです。

聴こえる私たちは、
トイレでいろんな噂話をしたり、
誰かが後ろで言っている話を聞いて、仲間に入ったり、
関係ない話でも、
面白かったら笑ったりできるのです。

その輪から、置き去りにされることが多い聴こえない人に、
良い通訳者であればあるほど、
ジョークやくだらないことは、伝えたいと考えます。

そこに「通訳しなくていいですよ」というのは、
聴こえる側にしたら、
「くだらなすぎて、通訳者の手をわずらわせたくない」
という親切心も、あるのかもしれませんが、
時として、それは逆に、
思いやりにかける一言だったりすることもあるのです・・・汗

通訳者は、
くだらないことも通訳して、一人前です。笑
そんな一面も、
いろんな方に知っていただきたいなあ・・・・

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梅雨のうっとうし日が続きますが、
みんなで元気に行きましょう!!
感謝。