手話通訳士試験って難しいですか?

手話通訳士試験って、難しいですか?
とか、
手話通訳士になるのは、難しいですよね?
とよく聞かれます。
確かに、手話通訳士は、一つのきちんとした国の資格なので、
それなりの能力が必要です。
きちんとした知識や、手話のできない人に、資格を与えても、
その人は、現場で、
責任ある通訳活動をしてくれませんから。汗&笑

また、例えば手話の専門学校の授業に全部出席して、
単位が取れたとしても、その内容が身についていなければ、
同様に、資格を取ることは出来ません。汗汗

手話通訳士試験の合格率は、
毎年、15~20%程度であることを考えると、
これもまた、数字だけ見ると、
比較的、合格率の低い資格試験の一つではあります。

でも、私は、
手話通訳士試験は、それほど難しい試験だとは思いません。
例えば、全国の教員採用試験や、
お医者さん、看護師さん、弁護士などの試験と比べたら、
明らかに、そもそもの試験範囲が、
圧倒的にとても少ないからです!!

筆記試験については、
きちんとした国語の読み書きと、人前で話す能力があり、
そのほか、聴覚障害者に関わる基礎知識や歴史、
聴覚障害者に関する福祉や法律の知識を学び、
手話通訳者としての一般的な倫理感覚があれば、
多くの人に、合格の可能性があります。
また、この範囲は、本一冊程度にまとめられ、
様々なところで、専門の講習なども開かれています。
先輩方が、まとめて下さったこうした内容を、
ほぼ網羅すれば、
決して怖い試験ではありません。

また、手話の実際の通訳技術についても、
同じ日本国内で使われている言語の一つだと考えれば、
英語やフランス語など、
海外の言葉を学ぶよりずっと身近に触れることができるものです。
互いに日本語も通じ合いやすい発想の中で学べる点を考えれば、
不安材料も少なく、条件的にかなり整った環境にあります。
やる気になれば、あなたの街に!!
ろうの人がいて、
友達になれば、様々な交流が持てる!ということです。

多くの言語の専門家を目指す人たちは、
アメリカや、ヨーロッパや、中国や、
様々なその言語圏内に留学し、
お金をかけて、親元や家族とも離れ、
その言葉を話している人たちの暮らしの中に入る努力をして、
その言語を身に着けています。
それが、なんと、
自分の住む町や、同じ県内で済んでしまうとなれば、
他の言語と比べても、必要な環境を確保しやすく、
実は、自分のすぐ隣に、手話がある!
ということに、気付けると思います。

『手話通訳士になりたい』と言っても、
その人によって、立場や状況も様々かもしれません。

おそらく、本当に「手話通訳士になる」人は、
こうした環境の中で過ごすことを自分のものとし、
多くの聴こえない人とともに、
会話も、又、悩みも互いに分け合いながら、
過ごしている場合が多いかと思います。
つまり、ろうの方と友達になり、
日頃、楽しく手話でおしゃべりし、
聴こえない方々と、日々、喜びも悩みも共にしている。
ということですね。

一方、「手話通訳士ってどんな資格だろう?」
とか、「手話を学んだらすぐに手話通訳士になれるのかな?」
と、漠然と思い描いている方もいるかもしれません。

そういった後者の皆さんが、
「手話通訳士になりたいな。」と思っておられる場合には、
ぜひ、地元のろうの皆さんと積極的に出会う努力をし、
その皆さんと豊かに交流し合うこと。
そのうえで、上記の筆記試験の内容をクリアすること、
これを、乗り越えれば、
手話通訳士になれる可能性が広がるということを、
お伝えしたいと思います。

また、手話通訳士を目指さなくても、
ろうの方とは、豊かなお友達になれますし、
手話がうまくならなくても、
通じる範囲で楽しく交流することもできると思います。
手話通訳士を目指さない人に、手話を学ぶ資格がない、
・・なんて思う必要がないということもお伝えしたいです!!笑

「手話通訳士試験は難しいですか?」
と、尋ねて下さる方の中には、
「手話を学ぶ」=「手話通訳士を目指す」と、
思っておられる方もいるようです。
でも、それって、ちょっと本末転倒!!
資格のために学ぶ前に、
目の前にいるろうの方と友達になり、
様々な交流を持つこと、
その思いを伝え合う手段の一つが手話なのだということも、
大事にしていただきたいと思います。

『手話通訳士試験は、難しいですか?』
と、尋ねられたら、
私は、
「あなたの、手話を学ぶ目標は、なんですか?」
と、多くの場合、質問返ししています。笑
意味なく、何でもかんでも「手話通訳士」を目指すより、
多くの方には、まず、
出会いと触れ合いを大事にしていただきたいと思うからです。

そのうえで、本当に、
「手話の能力を本格的に通訳の域まで高めたい」
「言語としての手話を、ある程度形になるまで学びたい」
「本気で、手話通訳士として、聴こえない人の役に立ちたい」
そう思ったあなたには、
手話通訳士の試験は、もう、
そんなに難しいものではなくなっているはずです。
そんなあなたは、思いを支えるだけの、
聴こえない方との心の交流や、
そこから積み重ねた裏付けのある能力が、
育ち始めているはずだからです。

ね、こう考えると、
ちょっと、整理ができるように思いませんか?
アナタは、
手話通訳士試験、難しいと思いますか?

いつも、長文、読んでくださって、
ありがとうございます!!
感謝。

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東京の秋が、深まっています。