手話通訳者の待機姿勢
これは、「手話通訳者の待機姿勢」であって、
「手話の基本姿勢」ではありません。汗
両手を胸の下におくこの姿勢は、
手話通訳者が、
音声で話す方のお話を手話に通訳するとき、
話の合間で、待つ時の体制。
相手のお話の間を待って、
次の言葉を通訳するまでの姿勢です。
これを時々、「手話の基本姿勢」だと勘違いして、
いつでもどこでも、手話を使うときは、
この姿勢で話さなければならない、
表現しなければならないと思っている人がいるようですが、
普通の会話の時は、
特段こうしたスタイルを気にする必要はありません。
私たちが日本語や英語を話すときも、
あらたまった公式の場所でなければ、
特段、姿勢や立ち方などを気にすることがないのと同じように、
手話でも、普段の会話は、
みんなリラックスしてするのが自然です。
手話を母語とする聞こえない方も、日ごろ特に、
手話を使いながら、必ず手を胸元に戻すなどということは、
あまりありません。
(もちろん聞こえない方も、他の国の手話から、
日本手話に翻訳したりして、通訳する場合はありますので、
そういう時は、この通訳の待機姿勢をすることはありますが・・。
この話は、また、別の機会に。)
また、これと同じように、
手話の歌やパフォーマンス表現をするときも、
こうして胸元に、毎回手を戻すのは、ちょっと不自然。
時々、手話の歌で、
立ったまま、ほぼ体も動かさず、手だけを動かし、
その都度手を胸元に戻して、
この待機姿勢をとっている人がいますが、
音楽などを伝えるなら、
もっともっと、表情やリズムもどんどん体から伝えていかなければいけませんので、
この「通訳の待機姿勢」は、お勧めではありません。
その辺の違い、皆さん、気づいておられますか?
手話パフォーマンスにチャレンジする人も増え、
多くの人が、手話を知るようになり、
ちょっとした誤解が、
若者たちの間にも、広がっているように思います。
あなたも、ちょっと、この「通訳の待機姿勢」のこと、
知ってくださいね。
あなたの手話が、もっと豊かになりますように。
手話を通じて素敵な出会いがたくさんありますように。
いつも、このブログを読んでくださって、
本当に、ありがとうございます。
感謝。