手話あいらんどTVクロスカルチャー「池」


今回のヤスの手話トークは、
その場の様子が映像を映し出すように表現した場面が、
たーくさん、あります。
まずは、ぜひ、音声を消して、見てみてください。
ろう学校教諭のヤスの思いがいっぱいこもったお話です。



(簡単な内容)
手話あいらんどTVクロスカルチャー!!
ヤスです。ろう者です。
南 瑠霞です。聞こえます。
よろしくお願いします。

ヤスは、今ろう学校の先生をしています。
ろう学校は、幼稚部から高等部までありますが、
自分は、幼稚部担当で、
3~5歳の子供たちと一緒に学校生活を送っています。
みんな、とてもかわいく元気が良くて、
いつも、走り回っています。

ヤスには、子供たちと一緒に遊んだり、勉強したりするために、
長年の夢がありました。

幼稚部の子供たちは、遊ぶのが大好きだし、大事だし、
子供が興味を持つような何かが作りたい。
池が作りたい!!
と、10年くらいずっと考えていました。
池があって、虫がやってきて、生き物がいて、カエルやトンボもいて、
みんなでのぞき込んで…・

そんな池を、本当に長い間、作りたいと思っていました。
でも、それは、とても難しかった。

最初に、一生懸命地面を掘って水を入れたら
次の日には、その水が、全部なくなっていた!!
それで次は、ブルーシートを敷いて、水を入れてみたら、
そのうち、木の葉などが落ちてたまって、
生き物も来ることなく、汚い水たまりになってしまった。
その後も、何度かチャレンジしても、
ブルーシートに穴が開いて、あっという間に水がなくなったりと、
失敗ばかり繰り返して、うまくいきませんでした。

そして、去年4月に一年間、試しにやってみようと思って、
また、穴を掘り、ブルーシートを敷き、
土を入れ、稲の苗を植えてみました。
しばらくしたら、日の光を浴びて、その稲がだんだん育ってきて…
水も汚くならず、きれいなままに!
稲が根を張って水を吸って、循環が生まれたみたいだった。
そして、ぱっと見たら、生き物が!!
どうやらカエルが卵を産んだのか、
オタマジャクシがたくさん泳ぎ始めた。
貝のタニシもいたり、
トンボの赤ちゃんのやごも水の中で動き回っていて、
なぜか、メダカも!!
メダカは、誰かが持って来て放したのではなく、
たぶん、稲の苗の下の方に卵でもついていたのかな。
最初は、2~3匹が泳いでいると思ったら、
あっという間に20~30匹になった。
子供たちも大喜びで、集まってきて
メダカやオタマジャクシを、家に持って帰ったり、
教室に持ってきて、観察までするように。

こうやって、池が大成功。
10年来の夢が、かないました!!

生き物ってすごい。
生まれて成長して、暮らす姿が、
池で全部見られることになったんだね。

さて、そんなヤスのろう学校の子供たちも、
使っている手話の単語を一緒に覚えましょう。

「池」・・・池のほとりと水面を表現。
「オタマジャクシ」・・・頭と尻尾を表現して。
「カエル」…カエルの前足の様子。
「トンボ」・・・2枚の羽根を表現して。

自然がいっぱいの場所で、子供たちも大きくなっていくんだね。

この池で生まれたカエルも、大きくなってどこかに行ってしまいましたが、
また帰ってきたりして、卵を産んだりすると、
またオタマジャクシが生まれるのではないかなんて思って、
楽しみにしています。

また、お会いしましょう。
サヨウナラ~~~~~~~~~~~~~~!!

クロカル池.png
出演 : 南 瑠霞 ・ ヤス
構成 : 南 瑠霞
撮影 : 蓮子 都


手話教室クロカル.png
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