手話あいらんどTVクロスカルチャー「聞こえない人の習い事」


最近は、踊りを習う人も増え、
いろんなところにダンス教室があります。
きいろぐみデフキャストの中嶋元美ちゃんも、
現在バレエに挑戦中です。
そんな元美ちゃんの、体験談。
ぜひ、楽しく見てください。



(簡単な内容)
加藤まひろです。聞こえます。大学1年です。
中嶋元美です。ろう者です。
よろしくお願いします。

皆さん、小さいときとか、最近とか、
趣味や習い事してますか?

元美は、小さいときは、習字、
お母さんは、ピアノ、
妹は社交ダンスなどを習ってました。

まひろは小さいとき、水泳などもやりました。

元美は、小さいとき一番一生懸命やっていたのはバレエです。
6年前に耳が聞こえなくなってしまい、いったん休んでいましたが、
今、再開しています。

今年8月には、バレエの発表会に挑戦する予定で、
レッスンに通っています。

まひろも、小さいときバレエを習ってました。
体が硬くて、先生が上に乗って押されて、
いつも泣いていました。笑
会場も、マンションの下で、
ガラス張りで、知らない人ものぞいてきて、やりづらかったです。

まひろは、耳が聞こえているので、音楽もわかって練習してたけど、
元美ちゃんは、聞こえないと、
リズムや、先生とのコミュニケーションはどうしてるの?

今、レッスンに通っていて、違いは何かというと、
以前は、クラシックなどのきれいな音楽とかで、
それを聴いて、音楽に合わせて、やさしくなめらかな感じで、きれいに踊ってました。
今、聞こえなくなって、
リズムが分からなくなってしまい、
音楽を気にしていると、踊りが硬くなります。
いつも先生から、柔らかく、柔らかく!!と言われます。
前はなるほど聞こえていたから、合せられていたんだなと思い、
今は大変だなと感じています。

先生とのコミュニケーションは、筆談です。
大事なことが漏れると困るので書くことは大切です。
でも、バレエなどのダンサーは、みんな身振りがうまく、
筆談がないときは、身振り手振りで話しています。

練習の時、
バレエのバーがあり、
元美は、一番前に立つ先生のすぐ後ろに入って、
それを覚えて練習しています。
今度発表会に出ますが、
音楽のリズムを覚えなければなりません。
前半は、元気な音楽で、跳ねるような感じの踊りだけど、
途中できれいな音楽になり、リズムも変わります。
聞こえなくて、それをとらえるのが大変で、
先生に相談したら、
音楽が目で見てわかる、グラフのようなものを作ってくれました。
音の幅があって、それを棒が追いかけて行きます。
幅が大きいのは音が大きいところ、
薄いところは、ダンスでは回るところになって、静かになります。
これで音楽のイメージをつかんでいます。

バレエや手話パフォーマンスでは、
聞こえない人は、ゆっくりした音楽の方が分かりやすいだろうと
思う人が多いようですが、
実は、それは逆です。
速いテンポのリズムがはっきりわかるものの方が、つかみやすいのです。
ゆっくりだと、それがどうなっているのか、わかりづらくなります。
カウントも、ゆっくりした音楽では、
数字を揺らしてとる人がいますが、
これではわからないので、
きちんとどこがリズムの切れ目なのか、
きちんと止めて、表してくれるとわかりやすくなります。
サークルなどでカウントマンをやる人は、
ぜひ、工夫してみてください。

私たちろう者も、いろんなところで習い事をしています。
皆さんも、習い事の場所で、ろうの人に会うかも。
お話なども工夫して、楽しく交流してくださいね。
それでは、またお会いしましょう。
さようなら~~~~~~~~~~~~!!

元美バレエ.png

提供 手話あいらんど手話教室
http://www.shuwa-island.jp/kyoshitsu/
出演 中嶋元美、加藤まひろ
構成 南 瑠霞
編集 蓮子 都