手話あいらんどTVクロスカルチャー「聞こえない人と防災の話」


南 瑠霞 イベントなどが立て込んで、
クロスカルチャーのブログ情報を長らくアップしておりませんでした。
今週、順にアップしていきまーす。

この回は、聞こえない人にとっての防災の話。
いくみちゃんが、防災訓練を受けた体験などを紹介してくれています。
ぜひ、地元の防災に役立ててくださいね。



(簡単な内容)
手話あいらんどTVクロスカルチャー!!
いくみです。聞こえません。
南 瑠霞です。聞こえます。
よろしくお願いします。

このところ、日本や海外でも、
地震や台風でたくさんの被害が出ています。
みんなで助け合って、
多くの方が救い出されるようにといつも思っています。
いくみは、この前地元の街で、
ろう者協会と、二つの手話サークルで、
防災訓練のミーティングがありました。

そこで、参考になったことがありました。
写真をご覧ください。たくさんのカードです。
リュックや、水や、カーテンなどいろんな絵のカードがあり、
みんながこれを使って、いろんなディスカッションをします。
例えば、倒壊した家の下敷きになった人の絵を見て、
この場合どうするかという話し合いなどもありました。
ロープのカードを手に取り、これが必要だとか、
懐中電灯を選んだりして、これを使おうなどと、
話し合っていくゲームです。

倒壊した家の人をどう助けるかという話し合いでは、
聴者からは、掘り起こすスコップや、
作業のための軍手が必要などの意見が出ました。
一方、ろうの人からは、
自分はろう者で声を出して助けを呼べないから、笛が必要!!
とか、探す人に隙間から知らせられるからライトも持っていたほうがいいかも。
などと意見が出て、
聞こえる人と、聞こえない人で、
立場によって、意見が違っていたのが、印象的でした。

これは、なまずの学校というカードゲームでした。
インターネットなどでも、調べられると思います。
こうしたものを使って、いろいろ話しておくと、
いざというとき役立つかもしれませんね。

このほか、DVDで、
熊本などの震災や、鬼怒川の洪水の被災地のレポートも見ました。
「まさか自分の町が被害にあうなんて、想像もしていなかった。」
という意見もたくさん収録されていました。
「どんどん水かが増してきたけど、
隣の人もまだ逃げてないから、大丈夫などと思っているうちに、
すごい水が襲ってきた。」という人も。
特に東京にいると、こういうことをあまり考えずに、暮らしてしまいがち。
映像で被災された方の様子などを見て、防災を身近に感じました。

また、とある災害レポートで、
死者ゼロの町があるということが、取り上げられていました。
他の町では、たくさん亡くなった人もいる中、
なぜこの町が、こんなに命が助かったのかと、調べてみると、
それぞれ家の周りの人たちの仲が良く、
いつもコミュニケーションが取れていたということが分かったらしい。
あの家には高齢者がいる。ろう者がいる。家族が何人。
近隣のそれぞれの家庭の様子を、互いが、
誰がどこで寝ているとか、おじいちゃんおばあちゃんが下にいるとか、
よくわかっていて、
いざというとき、すぐに確認して、連れて逃げたりできたということなんです。

いくみは、アパート住まいで、
隣が誰かも知らない。汗&笑
近所付き合いもない。
やはり、都市部では、交流がどんどん減ってきていると感じます。

自分の町で、近所の人がどう暮らしているか知っていることも大切ですね。
地域と言っても、大きな単位でなく、
本当に、自分の家の隣とか目の前のお宅とか、
せいぜい10軒くらいの家族の様子などを知っているかどうかが大事。
あの家には、日ごろ出てこないけど寝たきりの方がおられるとか、
そんなことを知っていることが、防災につながるというわけですね。

東京の大きな町では、
ゴミ出しも誰が同じ場所に捨てているのかとか、
南も知らない。
小さな街角の、小さなことから、
防災が始まっているということが勉強できるといいですね。
みんなで、考えていきましょう。

また、お会いしましょう。
さようなら~~~~~~~~~~~~~~~~!!

防災.png

提供 : 手話あいらんど手話教室
http://www.shuwa-island.jp/kyoshitsu/
出演 : 南 瑠霞 ・ いくみ
構成 : 南 瑠霞
編集 : 蓮子 都