手話あいらんどTVクロスカルチャー「地名の手話に隠された歴史」
手話を学んでいる人なら、
「自分は手話のおかげで、かなりいろんな勉強になっているな~!」
なんて、思うことがたくさんあると思います。
それは、どういうことかというと…
南 瑠霞 と ことぷき が、
手話の地名に隠された 日本の歴史をひもときます。
(簡単な内容)
手話あいらんどTVクロスカルチャー
ことぷきです。ろう者です。
南 瑠霞です。聴こえます。
よろしくお願いします。
手話を学んでいると、全国の地名などもいろいろ覚えます。
その地名の由来には、歴史的なものもたくさん含まれていて、
それらを知ると、感動します。
もし手話を知らなかったら、そこまで全国のことも知らなかったかも。
今日は、そういう全国の地名をちょっと一緒に勉強しましょう。
「弘前(ひろさき)」(青森県)
ことぷきの出身地です。
毎年4月~5月に、街では、弘前さくらまつりが紹介されています。
そこにあるのが、弘前城です。
石垣の上に、小さな3段組みくらいの小さな白いお城があります。
この城が由来となって、
両手の人差し指で、お城のしゃちほこを表わし、
「城」という手話が、「弘前」という手話にもなっています。
2017年、弘前さくらまつりは、ちょうど100年を迎えました。
地元のまつりも長く続いているんですね。
ことぷきも、こどものころ、家族でよく行きました。
シートを敷いて、お弁当などを食べて、花見をしました。
「秋田」
秋田の名産、フキの茎とはっぱを表わした手話です。
フキの煮物なども、おいしいですね。
「仙台」(宮城県)
額に三日月を描いて表現します。
仙台に行くと、馬に乗った武士の銅像があります。
馬に乗った、伊達政宗(だて・まさむね)です。
その目の眼帯を表わすと、「伊達」という名前の手話になります。
この独眼竜政宗のかぶったカブトに、
三日月がついているところから、
仙台がこの表現になりました。
「茅ヶ崎(ちがさき)」(神奈川県)
手話を学ぶと、
皆さんが、2年目くらいに覚える「裁判」という手話があります。
神奈川県の「茅ヶ崎」も同じ手話表現をします。
これは、大岡越前が由来の手話です。
大岡越前は、江戸時代の有名な町奉行。
犯罪やもめごとを、現代の裁判官のように、
お裁きして解決していました。
有名なドラマにも、なっていますね。
この大岡越前の着物の、裃(かみしも)の形が由来となって、
「裁判」という手話が生まれたようです。
ですから、この裃の形を表わすと、
「大岡越前」や「裁判」という意味になります。
「茅ヶ崎」は、大岡越前とゆかりのある地だということで、
地名にもこの手話が使われるようになったのだそうです。
南は、最初「裁判」という手話を見た時、
裁判所の門か何かだろうと思っていたのですが、
こんな歴史的由来があったんですね。
「広島」
これは、鳥居を表わした表現です。
海に浮かぶ、厳島神社(宮島)の、
赤い鳥居を表わしています。
厳島神社は、今では、世界遺産となっています。
そんな有名なところが、広島を代表する場所として、
手話に表現されているんですね。
「佐賀」
これは、大学の帽子のフサを表わしています。
早稲田大学を創設した 大隈重信(おおくま・しげのぶ)の
出身地が「佐賀」だということで、
この表現が定着したと言われています。
全国各地の有名なものや歴史が、
地名の手話となって、表現されているんですね。
南は、手話を学ぶとともに、そういったこともたくさん教えてもらい、
感動をもらっています。
皆さんも、いろいろ楽しみながら、
手話を覚えてくださいね。
また、お会いしましょう。
サヨウナラ~~~~~~~~~~~!!
提供 : 手話あいらんど手話教室
http://www.shuwa-island.jp/kyoshitsu/
出演 : 南 瑠霞 ・ ことぷき
構成 : 南 瑠霞
編集 : 蓮子 都