手話通訳者に求められる「ろう的表現」を用いた通訳
毎月1回、
南 瑠霞の住む東京の地元でも、
登録通訳者の勉強会が開かれています。
南も、手話通訳の資格を持つ登録通訳者の一人ですので、
時間が許す範囲、こうした勉強会にも出席しています。
今月は、
みんなで、これからの1年間、学びたい内容を、
グループごとに出し合いました。
私たちのグループは、
全国の手話言語条例の広がりの現状、
電話リレーサービスの在り方、等の、
情報を専門家に来ていただいて、
紹介してもらいたいという案を出しました。
地域にいると、全国の状況や、
一般の企業や、様々なサービス窓口の求めているものなども、
全体的に知るチャンスが少ないので、
そういったことも教えてもらえれば、役立つだろうなと、
思っています。
それから、今回の勉強会で、
多くの人から出された意見は、
「聞き取り通訳の際の、ろう的手話表現についての、
語彙や表現力を磨くための勉強を、もっとしたい。」
というものでした。
ろう者の使う日本手話は、
音声日本語とは、語順や文節、疑問詞の用い方も違ったり、
ろう者特有の、音声言語とは違う語彙、
また、日本語と日本手話では、
同じ単語でも、それが意味する言葉の幅が違ったりと、
日ごろ、音声日本語に引きずられがちな、聞こえる人には、
通訳となると、
難しい面がたくさんあるということなんですね。
こうした悩みは、おそらく、全国の多くの皆さんも同じだと思います。
あなたの地域では、こういった勉強、
どんな風に行っていますか?
南は、
最近、インターネットやDVDも増えた、
ネイティブなろうの方の手話のトークを、
たくさん見ることも、
皆さんの勉強の参考になると、とても思っています。
こうした動画は、
何度でも、何度でも!!いくら見直しても、
相手は疲れませんし、嫌な顔もしません。(笑)
ろうの人に、迷惑や面倒をかけずに、
「ろうの人の手話」を!!
自分で、たくさん勉強できる、優れた方法の一つだと思います。
わかるまで、飽きるまで、とにかく見続けて、
見るばかりでなく、これをきちんとした日本語で訳して文を作れば、
逆に、この日本語に当てはまる日本手話の表現の答えが、
ズバリその動画だということになります。
今度は、その日本語を、吹き込んで、
聞こえてきた日本語を、
自分が見たその手話で表現し、
鏡で見るか、または、動画で記録して確かめれば、
自分が、どれくらい出来ているかも、
確認が可能です。
もちろん、この方法は、
手話を学び始めたばかりの初心者の方では、
もともとのろうの方の手話が読み取れなくて、
困ってしまうかもしれません。
でも、あなたがもし、
地域の登録通訳を目指しているとか、
または、実際通訳活動をしていて、悩んでいるという方なら、
とても良い勉強方法の一つだと思います。
ろうの方の手話の読み取りもうまくなり、
その手話自体も身に着くチャンスが広がりますので、
ぜひぜひ やってみてください。
手話は生き物ですので、
少しずつ、時代とともに変化してきたりもします。
年配の方の手話と、若者の手話も見比べれば、
違いがあって、興味深かったり!!
手話の勉強に、終わりはありませんね。
みんなでぜひ、楽しく手話の勉強ができればいいなと思います。
皆さん、いつもお疲れ様!!

各地で、手話指導の講師にも呼んでいただき、
本当に、ありがとうございます!!