手話通訳における「ろう的手話」「音声対応手話」


地元の手話通訳者の勉強会。
今日も、とても役立ちました。

全く同じ例文を聞いて、
伝えるべき相手が、ろうの方なら日本手話、
中途失聴難聴者の方に伝えるなら、音声対応手話で、
通訳してみようという試みで、
みんなで交代に、いろんな手話表現にチャレンジしました。

全く同じ例文を聞きながら、
ああ、日本手話ならこう表現するのか、とか、
音声対応手話って、どこまで音声に忠実に表現すると、
聞こえない人に通じやすいんだろうとか、
互いに表現を見て、ディスカッションをしたり、
他の人のいいところを自分に取り入れたりしながら、
いろんなことを考えました。
反省も多かったですが、楽しく、
また、勉強になったひと時でした。

伝えるべき相手が、ろうの人の場合、
出来るだけろう的表現、日本手話で伝えるというのは、
地元通訳者の大きな課題ですが、
私にとって、今日、一番勉強になったのは、
中途失聴者難聴者にとって、
なぜ、音声対応手話の方がいいのか?
という点についてです。

もちろん、中途失聴難聴者の方の場合、
日頃使っておられるのが、音声の日本語であり、
最も慣れ親しんだ音声日本語に近い語順の手話は、必須ですが、
今回は、ろうの指導者の方が、教えてくださった内容が印象的でした。

「中途失聴難聴者の場合、
磁気ループなどを利用して、補聴器などを使っておられる方も大勢います。
その場合、聞こえづらい中にも、
聞こえてくる日本語を聞こうとしている方も多く、
そのガイドになる手話が目でも確認できるととても便利で、
聞こえの助けになります。
だから、そういう場合は、音声対応手話が大変良いのです。」
と教えてくれました。
指導者の方は、生まれつきのろう者の方で、聾学校育ち。
ネイティブのろう者の方でしたが、
様々な場面で、中途失聴難聴者の方ともともに活動されており、
音声手話の必要性もしっかりつかんで教えてくださったので、
とても、勉強になりました。

手話通訳者は、両方の手話が使えた方がいいというのが、
現在の一般的な考えであり、
みんな、日本手話と音声対応手話の両方を一生懸命学んでいます。
それぞれの使い方の意義を今回改めて見直し、
とても良かったなと思いました。
感動。

いつもいろんなことを教えていただける地域登録通訳者の勉強会に、
感謝です。


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月曜の東京は雨でした。
この時期は、街のあちこちで、アジサイが咲いています。