2018年4月!!和歌山県古座川町〜手話言語条例制定!!
私の両親の出身地 和歌山県串本町は、
太平洋に面した、本州最南端の町。
町は、南側が海、北側を山に挟まれた、
海岸沿いの一帯に広がっています。
その町の山の反対側、
大きな古座川沿いに、谷あいに入った場所、
まさに、串本と背中合わせの隣町に、
古座川町があります。
その古座川町が、今年度春!!
2018年4月から、
手話言語条例を制定し、町民みんなで、
手話を言葉として広めようという取り組みが始まったのだそうです。
串本や古座川を含む、和歌山県南部は、
郡単位でいうと東牟婁(ひがしむろ)という地域になりますが、
その、「東牟婁聴覚障害者協会」の働きかけを受け、
町議会が条例を可決したものです。
この地域では、町や市単位の人口が少なく、
ろう者・聴覚障害者も少なく、
地域活性化には、周辺市町が団結して、
ことに当たらなければいけません。
町や市の範囲を超えて、、
みんなで地元を元気にしたいとの想いから、
聴覚障害者協会も、
東牟婁地域で1つになって活動をしています。
そんな、地元の聴覚障害者協会が、
「手話言語条例」の必要性を、東牟婁地域の1つ1つの町や市に、
ていねいに働きかけた結果の、条例成立です。
そのパワーは、素晴らしいですね。
古座川町には、実は現在、住民票を置く、
聴覚障害者は生活しておられないのだそうですが、
ご実家が、この街にある聞こえない方が数名おられ、
お盆やお正月などには、もちろん、この街に帰ってきます。
町民の中に、そんな「古座川を故郷に持つ聞こえない方を、
手話で迎えたい!」という思いが高まり、
条例の制定に至ったのだそうです。
昨日、古座川町役場に伺い、この話をお聞きし、
感動しました。
まだまだ、経験が浅いとおっしゃる担当者の方でしたが、
突然伺った私に、ていねいに たくさんの説明をしてくださり、
本当に、感謝です。
ありがとうございました。
その中で、私も、例えば、
「手話通訳というと、一般に多くの方が、
『聞いた言葉を手話にする』ことを、イメージするが、
実は、通訳はそれで終わりではない。
半分は、『ろうの方の手話を読み取って、
それを音声にして、一般の方に伝える』という作業がある。
それを、一般の多くの方が知ることも
大いに学びになる。」
「聞こえない方を、手話などの講師にお呼びし、
そう言った場にこそ、通訳の方にきていただければ、
聞こえる人と聞こえない人が、ともに学び会え、
聞こえない方も、通訳者も活躍できる。」
「手話のあいさつなどを学んだ初心者の人が
『手話できますバッヂ』をつけ、各地で混乱を呼んでいる。
みんなが、『手話勉強中バッヂ』をつければ、
たとえ初心者で、手話がまだまだでも、
だけど!!『聞こえない方と話したい』という、
暖かい意思表示になる。
それは、聞こえる人にとっても聞こえない人にとっても、
出会いのきっかけになり、輪が広がる」
などのお話もさせていただきました。
私が大学生の頃、お世話になっていたろうの方が、
今も年をとって、串本の町におられます。
そんなろうの方にとって、
「手話言語条例」は、大きな時代の変化の一歩だと感じます。
みんなで大事に育てていける条例になりますように。
感謝。
古座川という大型河川を囲む古座川町では、
あちこちに、こうした珍しい表情の岩が、見られます。
古座川町の手話言語条例に関する情報は「古座川町役場 健康福祉課」
http://www.town.kozagawa.wakayama.jp/kurashi/sub003.html