手話の歌を保育園などで取り入れるということ


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今年の神奈川県の短大は、
学生たちがよく利用しています。
今までと雰囲気が変わったようで、
にぎわう中庭も、楽しいものですね。
先週は、男子学生がキャッチボールをしていましたが、
今週は、10人くらいの学生たちが、
保育向けの、お遊びの授業の準備をしていて、
ガヤガヤしていました。

さて、今週から、手話の授業は、
手話の歌についての勉強をしています。

手話の歌やダンスは、最近いろんな人も取り組むようになり、
多くの方が楽しむのは素敵なことなのですが、
残念ながら、プロに近い方でも、
文法などがおぼつかない手話で歌う人も多く、
ハラハラする表現を見ることがあります。
手話は、聞こえない人の大事な言葉ですので、
みんなで大事にして行きたいなと願っています。
また、歌に手話をつけさえすれば、
下手でも、聞こえない人が喜んでくれるだろうと思うのは、
少し、気持ちが先走りすぎのように思います。

手話で歌うということは、
手話の翻訳やきちんとした表現も準備しなければならず、
日本語の歌詞の単語だけを手話単語で並べても、
意味が正反対になってしまったりして、
とても危険です。
手話を大事に大事に。
手話を大事に大事に!!

短大では、保育士を目指す学生さんたちも多く、
将来、保育の現場で手話の歌に取り組むための、
基礎学習も提案しています。
聞こえない人って、音楽をどう思っているの?
手話の歌って、聞こえない人みんなが好きかな?
そんなこともディスカッションしながら。
また、学生たちは、
最終的に、保育の先生として、
子供達に、お歌を教える立場になるので、
先生方が間違った知識のまま、
子供達の前に立つことのないよう、
みんなが気持ちを大事に、
この授業に取り組めればと思っています。

子供達は、もちろん、園で楽しく手を動かし、
手話に触れ合うことがとても大事。
間違って手話を使っても、それもまた出会い。
聞こえないお友達や、
自分とは違った生活をする人がいると、
暖かく感じてもらえれば、
それで十分ですし、
手話があるって知るだけで、
将来が豊かになると思います。
ですから、手話の歌が保育園などで、
楽しくできることは、とても素敵なこと。

でも、それを伝える、保育士の皆さんには、
手話が、聞こえない人の大事な言葉であること、
文法や、またそれを日々大事な言葉として使っている
聞こえない人がいるということも、
しっかり受け止め、
子供達に伝えて欲しいなと願います。

手話の歌って、手遊びとしても、意味のある形をしているし、
子供達にとっては、触れやすく、また理解を広げやすく、
手を使って、風景や気持ちを思い浮かべながら歌うこと自体、
表現力を豊かにしてくれて、素敵なものだと思います。
リズムに合わせて、手を動かしているだけでも、
子供たちは、とっても楽しくて、
大好きになる子も多いと思います。
だから、その手話の歌は、
多くの人に親しんでもらいたいので、
保育士さんの心に抱く手話への想いと、
その基礎の基礎は、大事に大事に。
今、そう思って、様々な指導活動をしています。

手話の歌は、楽しい。
だからこそ、私たちは、
聞こえない人の生み出した大事な言葉を、
真摯な気持ちで教えてもらいながら、
その思いを大事に、
誰の目にも夢が配れるよう、
取り組んで行きたいですね。

今短大には、そういう気持ちで、毎週通っています。
あなたも一緒に、素敵な手話の歌を!!