「兄」「弟」「兄弟」


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「兄」「弟」「兄弟」(C)手話あいらんど

毎週、神奈川県の短大で、手話指導をさせてもらっていますが、
今週は、家族関係の手話を学びました。
みんなの家族を聞いていると、
本当に楽しくて、この時代でも、兄弟が4〜5人いる人もいるし、
双子だという可愛い女子は、
自分にそっくりの姉が家にいる!と教えてくれました。
ペットに、ウーパールーパーや、カエルを飼っている人もいて、
盛り上がりました。

今年の学生たちは、なんだかおしゃべり好きの人が多く、
私はマジで声を使わず、手話で話しているのに、
ちゃんと読み取って笑ってくれたりと、
2ヶ月くらいで、
みんなが、どんどん、会話を楽しんでくれるようなりました。

そんなみんなでも、
「え、そんな手話していいの?」
と返してくるのがこの手話!!笑

男兄弟を示す手話表現です。
日本では、まさにズバリ「お兄さん指」としておなじみの、
中指を使った表現で、
上にあげれば「兄」、下に下げれば「弟」
両手で交互に上下に動かせば「兄弟」を示す、
正式な手話です。

もちろんこれは、海外では、相手を侮辱する表現に使われる事が多いのも、
誰もが知るところです。
この手話を伝えると、
一般に多くの人が、「へえ」と驚きの表情を隠しません。笑

かつて、私たちのテレビドラマの手話指導でも、
現場の監督たちが難色を示し、物議をかもしたことのあるこの表現ですが、
もちろん、ろう者指導者も、
「兄」「弟」という翻訳は、この手話が最もナチュラルで、
これを変えたり省いたりすることはあり得ない!
と、きっちり説明。
画面から、この手話が、皆さんの元に届けられました。

これが、日本人なら誰もが知っている「お兄さん指」そのものを使った
「兄」「弟」「兄弟」の手話。
文化の違いに戸惑いつつ、
学生たちも、この手話をしっかり覚え、
楽しく使ってくれています。

手話を学ぶことは、異文化を学ぶこと。
学生たちも、自分たちとの違いを楽しみながら、
手話を学んでくれています。

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青い空の下、中庭の大もみじも、少しずつ赤い色をつけ始めています。