原宿クロコダイルが応援してくれなければ きいろぐみはこんなに頑張れなかったかもしれません
きいろぐみが、出演者全員が手話で演じて歌い語る単独手話ライブを開いたのは、1997年渋谷区のライブハウス「原宿クロコダイル」でのことでした。
これが、日本の手話ライブの本格的幕開けとなりました!!
この年の春、私たちは、自分たちの歌って踊る手話パフォーマンスの映像を、クロコダイルに持って行きました。普通は、聞こえる人がロックなどで歌って演奏するライブハウスに、手話のステージをさせてもらえないか?と持ち込んだのです。まあダメ元だと思っていた私たちの元に、クロコダイルから電話がきたのは、それから1週間後のことでした。店長の西哲也さんが、「おもしろいね。やってみなよ!」と言ってくれたのです。
当時、真面目・教育・福祉・暗いというイメージの先行していた手話が、ステージ作品となり、酒もタバコもある若者の遊びの場で、自分たちの存在を示せることになったのです。
その日から私たちは、夢をつないで、新年2019年まで頑張ってきました。
その間に、メンバーは、様々な有名なドラマや映画に出演するようになり、ろう者のメンバーの中にはNHK手話ニュースのキャスターになったものもいます。聴者メンバーも、NHK紅白のコーナーや国民的コント番組に出演したり、このほかハリウッド映画の一部や、九州地区のドラマやワイドショーに出演するようになったメンバーもおり、コツコツと活動の場を広げてきました。
クロコダイルは、店長が応援してくれたら、アーティストが有名になれるというジンクスのある老舗ライブハウスです。古くは、久保田利伸や、米米クラブなども輩出し、多くのアーティストたちが憧れと尊敬の念を持って、ステージに立ち続けています。
あの日あの時、西さんに出演OKをもらったことでこそ、ライブハウスをお客さんでいっぱいにしようと頑張ってこれたきいろぐみ。ジンクスはまさに本物となり、私たちは今、様々なチャレンジをし続けるチャンスをたくさんのところでいただいています。
その第一歩となったクロコダイルと西さんとの出会いに、感謝してもしきれません。
明らかに、私たち手話パフォーマンスきいろぐみの最初の一歩は、渋谷明治通りの、あの!!クロコダイルから始まっていたのです。
2019年1月13日の手話ライブで、「うん、素直におもしろいと思ったんだよ。頑張ってきたねえ。」と話してくださった西哲也さん。本当にありがとうございます。
クロコダイルの天井には、大きなワニがいます。この日は、正月飾りをくわえて。
クロコダイルとのお付き合いも、22年となりました。感謝。
様々な出会いの始まりとなった原宿クロコダイルに、心から感謝申し上げます。
今後とも、どうぞよろしくお願いします。
2019年1月 南 瑠霞