そこにろう者がいるという証!


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昨日のイベントでも、改めて「聞こえる人が正常で、聞こえないことは障害」「聞こえること・音声で話せることが、本来の(日本人としての)あり方」と、なぜか圧倒的に思い込んでしまっている聴者の社会は、もう古い!と 実感しました。

NHKEテレ手話ニュースキャスターの 那須英彰さんと、台湾TVろうキャスター マイク牛(ニウ)さんの、トークショーを拝見しました。
互いの生い立ちや、ろう運動との関わり、また、手話ニュースを作り上げる現場の裏話などが、手話によって次々に繰り広げられ、ろう者の生き方、ろう者の思いが詰まった対談となりました。
都内23区の中でも城東地区と呼ばれる、東側の各区の聴覚障害者協会が結集して開かれている、ろう者が主催する特別講演会でした。

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司会は、きいろぐみでもデフキャスト として活躍中の、ことぷきこと三浦寿。明るくて、テンポのいいトークで、舞台が明るくなってました!! 今回は、彼に呼んでもらって会場へ行きました。素敵なイベントにお邪魔させていただいて、感激でした。

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舞台左が那須さん。一番右が牛さん。真ん中の女性は、なんと那須さんの娘さんの映里さん。牛さんのトークを日本手話に通訳するというろう者ならではの、見事な役割を果たされていて感動しました。
那須英彰さんとは、お互いに独身の頃からのおつきあいで、その彼がいつしか結婚し、そしてお子さんたちが生まれ、平成から令和に変わろうというこの日、娘さんが、素晴らしい大人になっていて、ろう者として多くの人の前で海外文化を紹介する通訳を担われるなど、想像もしていなかったので、私は涙が出るほど嬉しい気持ちになりました。
那須さん!本当に、でかした!!おめでとう!!!!!!

私は、こうして世代を超えて、ろう者が思いをつないで行く姿を見て、本当に手話言語条例や手話言語法は、重大で大切で、そして、それは障害者としてのろう者でなく、「異文化・異言語を持つ一つの存在」として、生きて行くことを示すものなのであり、私たち聴者こそが、ろう者から多くを学ばねばならないんだと、実感しました。

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舞台には、大阪出身だという牛さんの日本人の奥さんも登場。美人!!

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私も、台湾クイズに当たって、牛さんと那須さんのサイン色紙と、台湾のお菓子をいただきました!!嬉!!

手話を学ぶ聞こえる私たちは、とかく聞こえない人を「助けてあげなければならない存在」だと考えてしまいがちですが、付き合えば付き合うほどそれが単なる思い込みだと知らされるように思います。視覚情報を求める彼らは、年配者でも、聞こえる人よりずっとネットを使いこなしておられる人も多く、ある意味私たちより情報が豊かな面もたくさんあります。手話に興味を持ち、飛び込んだ彼らの世界からは、彼ら自身こそが、自分たちの言葉と思いで、豊かなコミュニティを築いて行きたいのだという強い願いが、あふれるように伝わってきます。
少数派であるがゆえに背負った「誤解」という宿命を、手話を学ぶ私たちもまた、一つ一つひもといて、世に伝えて行けるよう、目を向け直す必要があると感じずにはおられません。

感動。感謝。