手話通訳をめざすあなたへ!③手話の名前表現のポイント
手話の名前表現。
実は、これは奥が深く、手話指導にあたる方々も、経験があればあるほど、豊富な知識で様々な説明をすることができます。
(簡単な内容)
こんにちは。南 瑠霞です。手話通訳士600番です。
手話通訳者を目ざす皆さん、もっとステップアップしたい皆さん向けの、アドバイスです。
カンタンな入門教材が、意外にも通訳のための学習に、大いに役立ちます。
今日のテーマは、「手話の名前」。
ろうの方が自由にペラペラ話す場合、すべての人が、ゆっくりと一つずつの単語を表してくれるわけではありません。なかなか読み取れない人も増えてきます。
「ろうの人の手話は、早くて読めない」「習ったのと違った表現をする」と感じる人も多くなります。
ナチュラルな手話は、どんなふうになっているでしょうか?
(動画を見て、短縮や変形を確認して下さい。)
★代表的な名前
「佐藤」=「砂糖」「甘い」
「渡辺」= 綿 と 鍋 が一息で合体
「鈴木」= 鈴は極端に短い
一瞬で、ハンコを押したように見せるのが、ポイントです。
★漢字などからできた名前
「田中」「井口」も、一息で。
★ものの形から生まれた手話を使った場合
「渋谷」= 「渋い」+「谷」ではなく、もっと一息で表現。
「山下」= 「山」+「下」ではなく、もっと一息で表現。
「西山」= 「西」+「山」ではなく、もっと一息で表現。
など、ポンと一つで見える間合いで。
★物の動きから生まれた手話を使う場合
2度繰り返す手話は、続く手話に連動して、表現が1回になる傾向がある。
「寺田」「寺西」
そのほか、「先生」も、「教える」という手話は1回表現に。
★歴史に由来した名前
「佐々木」「伊達」「加藤」
そのほか、「重量挙げ」という手話は、「三宅」という名前になります。1964年の東京オリンピックで活躍した重量挙げの三宅選手から、ろうの人たちが使うようになった手話です。
いろんな名前の表現を学んで、聞こえない方たちと楽しく話しましょう。
入門編の、音声のついた映像を確認されたい方は、こちらですが、今回、通訳を目指すみなさんは、これはあまり参考にならないと思います。笑
「名前の手話表現」
https://minamiruruka.seesaa.net/article/473894602.html