同時通訳者の頭の中


手話通訳を目ざすあなたに、1冊の本をご紹介します。
これは、英語専門の通訳の方が出された本ですが、手話通訳の現場はほぼ「同時通訳」。参考になることがたくさんあります。

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その中で、私が今日、もっともお伝えしたいこと。
それは、どんな言語通訳であっても、3段階で通訳することをおすすめしたいということです。

私は、ここ数年、後輩の手話通訳者を育てることに、チャレンジしています。

そんな時、行き詰まっている人を見ると、たいてい、
◯ 「音声日本語 → それをそのまま手話に置きかえようとして、日本語から抜け出せない。」
◯ 「手話 → そのまま手話の単語を並べて読んでしまい、日本語にならない。」
という罠にハマっています。汗

でも、著者も記しているとおり、
「音声日本語 → イメージで理解する → そのイメージを手話で描写する(著書の場合、英語で描写する)」
逆に「手話(英語)→ イメージで捉える → そのイメージを日本語でフツーに説明する」という、
3段階の頭の使い方になると、通訳が楽に豊かになります。

図を見て、あなたも、ご自分の活動の参考にされてください。

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多くの人が苦労する手話の位置関係は、実は「単語」の位置関係ではありません。
イメージの中で、物や人物を置いたその位置関係がポイントです。その絵が見えていれば、手話でその場所を見失うことはありません。難しい理屈を使わなくても、目(頭の中)にはそれが見えており、「ただその通り」表現すれば良いからです。

これは、手話通訳(言語通訳)の基本ともいえる、重要ポイント。この土台があれば、通訳がどんどんできるようになってくると思います。