手話あいらんどTVクロスカルチャー「ろうの人と 釣りの話をしよう!」

2020.06.17

手話あいらんどTVクロスカルチャー!!
今回は、南 瑠霞の実家の近くの街、和歌山県田辺市から、お届けします。
海辺の街に暮らすろうの方の、釣りライフ!!
ちょっと一緒に覗いてみましょう。
釣りファンのあなたも、必見です!!



(簡単な内容)

手話あいらんどTVクロスカルチャー!!
南 瑠霞です。聞こえます。
今日は、実家の近くの街、和歌山県田辺市にいます。
今日は、この街のろうの方と、お話しします。

こんにちは。いつもお疲れ様です。
山田です。よろしくお願いします。
田辺市に住んでいます。
歩いて30秒くらいで海に行ける!という場所に、家があります。

今日は、コロナ対策で、いつもより少し離れて(前後と左右に距離をとっています。)お話しします。見えますか?

今日は、まずこれからご紹介します。
これは、グレや、イサギという、
海面近くでとれる上ものの魚を釣るための浮きです。
使っているうちに、岩などにあたり、壊れてしまうのですが、
それを再利用して作った、インテリアです。

山田さんの趣味は、釣りです。
死んでもやめられない!というくらい、釣りが大好きです。笑

和歌山県南部のいろんな場所に釣りにいきます。
よく釣れると聞けば、そこにどんどんいきます。
いろんな方と情報交換しています。
串本・すさみ・みろづ などというところにいきます。
みろづという手話は、伊勢海老が有名なので、
「伊勢海老」という手話が、みろづの地名となっています。

船で海に釣りにいきます。
朝4時に、家をでて、5時半か6時ごろ船で出発。
小さな島に、船で乗り付け、そこで釣りをします。
釣りをしている間、船はいったん戻ってしまい、
お昼前にまた、お弁当を届けてくれます。
そして、また、
帰りの時間を、3時ごろに。などと相談し、
船は、3時ごろに迎えに来てくれます。

日に焼けませんか?

いえいえ、冬のみの釣りをしています。

釣りファンのあなたなら、
見れば、ひと目でわかる魚の手話がたくさんあります。
一緒に見てみましょう。

◯伊勢海老・・・頭の触覚の特徴を表現
◯グレ・・・指文字の「ぐ」「れ」をつなげて表現。
◯イワシ・・・群れで泳いでいる様子を表現
◯真鯛・・・「赤(くちびるを示す)」+「鯛(しっぽを跳ね上げて盛り付けられている様子)」
◯イサギ・・・体の数本の線の模様を表現。
◯クエ・・・指文字の「く」「え」。高級魚です!笑
◯石鯛・・・漢字の「石」+「鯛」/白黒の体の模様を表す人もいます。

ここで、ちょっと
魚の「上もの(うわもの)」「底もの(そこもの)」の説明。

釣りファンの間では、必ず互いに話すのが、
「上もの(うわもの)」「底もの(そこもの)」。
「上もの」は、海面近くの、上の方の魚のこと。
「底もの」は、海底近くの、下の方の魚のこと。
釣りをしている人同士は、みんな、
「あなたは、上ものを釣るの?底ものを釣るの?」と、
尋ね合います。

底ものには、石鯛などがあり、
うに、ブラックえび、アワビ・・・赤貝・サザエなど、
高い餌を使って釣ることになるので、
とても贅沢な魚になります。

僕は、お金のかからない上もの専門です。笑
聞こえる釣り仲間の皆さんとも、そんな話をよくします。

次は、そんな、底ものの魚。

◯太刀魚・・・体を立てて泳ぐ様子を表現。釣りファンなら、手話を知らなくても、見てわかると思います。
◯ヒラメ・・・指文字の「ひ」+「海の底を這うように泳ぐ様子」
◯カレイ・・・指文字の「か」+「海の底を這うように泳ぐ様子」

◯クジラ・・・潮を吹いている様子
◯シャチ(オルカ)・・・「顔の上の黒い部分を示す」+「海からのぞく“せびれ“を表現」

◯ウナギ・・・膨らませるエラの部分を表現
◯あゆ・・・口元の特徴を表現。川釣りの好きな人なら、すぐにわかるかも。

和歌山南部には、釣りファンもたくさん。
ろうの人も、聞こえる人も、とにかくいっぱいいます。
海が近いので、釣りが好きな人は多いですね。

大阪や名古屋などからも、たくさんの人が車で訪れ、
宿泊などもされると思います。

京都・奈良・大阪・兵庫などからも、たくさん来てくれます。

釣りファンのあなたは、
ぜひ、こうした手話も楽しんでください!!
またお会いしましょう。
さようなら〜〜〜〜〜〜〜!!

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提供:手話あいらんど手話教室

出演:南 瑠霞 & 山田順也
構成:南 瑠霞
撮影:青山恵理
編集:青木孝二