手話通訳は変わる!「遠隔通訳」の広がり!
20200705(日)
最近は、私たちの手話の現場でも、zoomなどを利用した通訳が、増えて来ました。
離れた場所にいる聴者とろう者、また、通訳者も別の場所から一つのミーティングに入り、取材や話し合いが成り立つ場面も広がっています。
こうしたことは、東京など都心部だけの話ではありません。
この5〜6月にかけ、1ヶ月以上和歌山県南部に滞在することになった私にも、地元の皆さんの通訳事情を知る機会がありました。
コロナ感染症をきっかけに、和歌山県でも、遠隔手話通訳のシステムが整備されつつあります。
(和歌山県 遠隔意思疎通 支援 貸出用タブレット)
いざというときは、和歌山県障害福祉課在宅福祉班のシステムとして、遠隔通訳のための、端末タブレットが聞こえない方に貸与され、別の場所から通訳者が手話通訳を行う手はずが整えられていました。
聞こえない方が、コロナなどの感染症にかかった場合、通訳者が病院に同行することはできません。感染症から通訳者を守り、その上で、通訳が必要な聞こえない方の情報も保証しようと、こうした方法が、今年2020年春から導入されたといういことです。
このシステムの良い点は、他の病気などの緊急時にも、聞こえない方が利用できること。
また、地方で人数の限られた通訳者は、時として片道1〜2時間かけて、聞こえない人のところに駆けつける場合があります。こうした遠隔通訳の方法が採用されれば、通訳者が遠距離を移動しなくても、また悪天候でも、オンラインで聞こえない方と、長い時間待つことなく対面でき、手話通訳を行えるという点です。
全国に手話言語条例も広がる中、このところの報道では、たくさんの通訳者が各地の知事、また官房長官・首相横などに立ち、多くの人がその姿を見かけるようになり、手話通訳者の存在に触れるようになって来ました。
そんな中、各地域では、地道に、環境の改善への取り組みがおこなわれ、遠隔手話通訳も、少しずつ広がってきています。
聞こえない方々の命を守る手話通訳は、少しずつ、人々に知られ、理解が深められ、その方法も進化しています。
あなたの地元では、どんな取り組みがなされていますか?
(本州最南端の町串本町でも、2019年12月手話言語条例が制定されました。)