クマノザクラと手話が結ぶ縁!驚!!

20200708

57930102-1C6E-436B-BBA2-55D4D0D97723.jpeg

2019年1月3日
和歌山県南部(南紀)ただ1人の樹木医、矢倉寛之さんに、とあるわがままを聞いていただきました。
南が短期で帰省したタイミングで、他に何もできないので、この時期に、何か手話を通じて地元でできることはないか?とご相談したのです。

そうしたら!!
「今は、花の季節ではないですが、地元の素晴らしい桜があるので、それを紹介するイベントを一緒にしましょう!!」と言ってくださいました。

和歌山県には、全国でもおよそ100年ぶりに確認されたという新種の「クマノザクラ」という桜があり、矢倉さんが、その木と花の話をしてくださったのです。
私は、そこで、手で表現することのできるたくさんの「手話の花」、また手話の歌などを皆さんにご披露させていただきました。
地元の手話通訳の方のお力も借りて、聞こえない方々にもきていただき、もちろん、この話題に興味を持った地元周辺の、たくさんの一般の方も、きてくださいました。

B1DF9C3B-B0A5-4952-B13B-842900B10E76.jpeg
(C)桜の写真は、いずれも矢倉寛之さんにご提供いただいたクマノザクラです。


クマノザクラは、地元の人には、ごく当たり前の山桜。ここで暮らす誰もが、小さい頃から見てきたはずだし、その親も祖父母も、また、もっと前からこの地に住んでいた先祖たちも、400年も500年も前から、春の知らせとともに見上げてきたに違いない、淡い美しい色の花をつける樹木です。
その桜が!実は、この地特有の別種の桜!であったと気づいた方々の研究と調査によって、「新種」として発表されたのは、まだ2018年のこと!!

その桜が、冬を過ごし、花を咲かせる前の山に立つ姿を、矢倉さんが、その歴史とともにご紹介くださったのです。

1月3日!!お正月の!ある意味とても忙しい時期、いきなり1週間前に決めた企画にもかかわらず、いろんな方が集まってくださり、地元の温泉宿の方々も「皆さんに、ぜひおもてなしを!」と、美味しいケーキと温かいコーヒーやお茶を振る舞ってくださいました。
寒い冬の時期、とても暖かな企画となり、私はこのとき、人の出会いと触れ合いの温もりを肌で感じました。
本当にありがとうございました。

3CC25FDA-6606-438C-997E-71B4ABE2AECA.jpeg
南紀月野瀬温泉ぼたん荘のケーキとお茶。ごちそうさまでした。


さて、それで!!ここまでは、昨年の話ですが・・・
実は、この春!!
この続報に出会ったのです!!!!!!!!!

このあと、私は、当然ながら地元を離れ、東京に戻って、いろんな仕事をして暮らし、南紀の皆さんとは、あまり連絡を取っていませんでした。

その間に!!!
なんと、矢倉さんのほか、何人かの地元の方が、いつの間にか、そのとき出会ったろうの方と友達になり、Facebookなどでたくさん情報交換したり、時には、会ったりして仲良くされていることがわかりました。
私は、それを聞いただけでも、とても嬉しく、イベントを開催させてもらって良かったな〜!と思っていたのですが・・・

この春、地元に戻ってみると。。。
矢倉さんが!!
「南さん、実はあのあと、桜の観察会に来てくれたろうの方が、地元のろうの家具職人の方を紹介してくれました。それで、僕が山などを手入れする中で出た、木の廃材を自由に使ってくださいと渡したんです。そしたら!!その木が乾くおよそ1年を待って、先日、連絡があり、なんと!!!!その木でスツールを作ったと言って、それをプレゼントしてもらったんです!」
というではないですか!!!!!

ろう者の友達の、そのまたろうの友達がつながったこと!!
また、樹木医で植物学者の矢倉さんの廃材が!!再び、そのろうの方の手によって、小さな椅子になって戻って来たこと!!!!
とても驚き、感動し、再びあの日集まってくださった皆さんに、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

クマノザクラと手話の出会いが、みんなを様々に結びつけてくれていること。素敵なご縁に、心から感謝です。
出会いはタカラモノなんだなあと改めて感じ、ワクワクを溢れるようにいただいています。本当に、ありがとうございます!!


image/2020-07-08T123A373A05-1.jpg

6682A67D-7134-4ABD-BBD0-A787087A8AFB.jpeg
矢倉寛之さんの「一般社団法人 樹木医甚兵衛」LINE公式アカウントは、こちら!!