赤い大もみじの秋!!学生たちから良い質問も飛び出して!!感動!!


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神奈川県の短大の中庭の、大きな紅葉の葉。11月最後の週、全体が真っ赤になりました。
秋の燃えるような命の歌!!

今年は、コロナの影響で、全体の授業開始が遅れ、それを取り戻すため、現在、1週間に対面授業と配信授業の二本立てで、手話学習が進んでいます。学生たちは、みんな元気についてきてくれています。本当にありがとう。

この週の授業では、学生たちから、嬉しい質問がふたつありました。

1つ目は、
「ありがとう」の手話の始まりはどこですか? 最初に、上からはじまるの?それとも、下から?
というものです。
確かに!!私も以前から、このありがとうの手話のさまざまな表現を見る中で、違和感のあるものがよくあり、気になっていました。しかし、こんなにも気になっているにも関わらず、この質問を受けたのは、今回が初めてでした。学生たちから!ということではなく、さまざまな手話を学ぶ方々の中からの!初めての質問だったのです。驚!!
むしろ、これを気にしてくれている初心者がいたことに、感動をもらいました。

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「ありがとう」の手話は、このように、一方の手の甲につけたもう一方の手を、上にあげる動きが標準的です。
これは、どういうことかというと・・・・
「ありがとう」は、動く方の手の、下についた位置がスタート地点であり、動きとしては「上に上げる」ところだけが実際の手話表現となる、一拍の手話なのです。

すなわち、この手話は、動く方の手を、上から構えて下につけ、さらに上に上げるという表現ではない。ということです。
手話の動きで言うと、これでは、上・下・上 と三拍の表現になってしまいます。

同様に、下・上 と意識した場合は、2拍になってしまいますが、これも実はやや亜流の表現。
この手話を一拍で表現するためには、手話の始まりは、手の甲につけた下の位置!!になり、それが、ゼロ地点です。

今までこの手話について、こうした質問を受けたことはなかったので、繊細なところまで見て質問をしてくれた学生たちには、とても感動しました。
もちろん、私はニコニコと、下につけた位置がスタートだよ!!と、声なしの手話でお伝えしました。
あなたも、ぜひ、この手話について、表現を振り返ってみて下さい。大感動!!


2つ目は、
「私は、家の近所に聞こえない人がいます。自分はまだ指文字までしかできないのですが、この人とお話ししてみたいと思います。聞こえないひとに指文字は、どれくらい通じますか?どなたでも、指文字を使っていますか?」という質問です。
これも、初心者としては、とても芯をついた質問!!!!!日頃挨拶しかできない聞こえない方と、本当に話したいと思っていなければ、出てこない質問です。
指文字は、若いろう者の場合、弾丸のように打ち出してくる人もいます。20代30代は得意な方、使い慣れた方が多く、40代50代ではまあまあ使う人が多く、60代70代をさかいに使用頻度が減ってきます。70歳80歳の年配の方では、指文字をほぼ使わない方もおられます。また、日頃、どのような会話を誰としているかによっても、使われ方が違います。
私は、これらを学生に伝え、「ひとによって状況が違うからわからないけど、頑張ってやってみてね。伝わらなければ、書いてもいいしね。」とお返事しました。
学生は、なるほど!という表情で、「わかりました。頑張ってみます。」と言って、その場を離れていきました。
その後どうなったか、また、この学生の報告を楽しみにしていようと思います。

今年は、短い授業期間の中で、進行のハードさに、私も最初は凹んだ気持ちでしたが、
学生たちから、こうした的を射た質問をもらい、どんどん元気になってきました。
学生たちの、学びたいという思いに支えられ、今年も、元気に手話の授業が進んでいます。
本当に、ありがとう!!!!