感動の授業!!

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神奈川県。保育士など幼児教育のプロを育てる短大で、後期の授業が始まっています。
最初の2回は、オンラインで行われたユーチューブ配信でした。
私の録画された手話の授業は、2回とも、すべて音声なし!!
筆談と手話で話し続けた、2コマでした。
今まで手話を体験したことのない学生たちに、いきなり配信で、声なしの授業をスタートさせたのです。

声を使わない授業は、毎年のことですが、もちろんそれは、対面授業でのこと。
みんなの気配も、表情もわかって進行しています。
みんなのペースも考えながら、時にはゆっくり。みんなが乗ってくれば、テンポよく!!わかりづらいところは、繰り返しながら。
それは、まさに目と目を見つめ合う授業です。

ところが、今回の配信は一方通行。もちろん心を込めて、進めさせてはもらいましたが、それを受け止める学生たちの顔は見えていません。
これで、大事な最初の授業を、理解してもらえるのだろうか? と、とても不安な授業を2度も、繰り返し。。。
10月、3度目の授業で、ようやく、みんなが教室に集まってきました。
今までの授業の復習をして、うまくできなかったら、また、1から頑張って説明しなおそう。そう決心して臨んだ授業でした。

ところが!!!!!!!!!!!!!!
この日、授業が始まったとたん。みんながちゃんと教えたとおりの手話であいさつをしてくれ、伝えたとおりに、自分の名前を表現し始めるではないですか!!!
なんと!!!!!そうなんです。これまでの授業の内容は、名簿登録したすべての学生がちゃんと確認してくれており、体調などの理由で休んだ人以外脱落することなく教室に集まって、自分たちの手で手話を表現してくれたのです!!!!!!!!!!

生き生きと手話を学ぶ学生たちの様子は、毎年うれしく拝見していますが、今年は、さらに飛び上がるような気持ちでした。
ともすれば、ただただ我慢の、声のない1時間の授業を2回!!みんなは、真剣に見て!!ちゃんとその手に手話を身に着けて、登校してくれたのです。

この日私は、何事もなかったかのように、例年通り、順番通りの「3度目の授業」を、ごく普通に展開できました!!!!
みんな、本当にありがとう。
そして、学生たちは、2度の配信で繰り返した「また来週会いましょう」のあいさつも、リアルに元気に表現してくれて、無事にこの日の授業を終了!!
コロナのつらい中、私には、とてもうれしい時間となりました。
この感動は、たぶん、ずっと忘れないのだろうなあと、体中が暖かい気持ちに包まれました。

毎年、励ますつもりで出かける大学で、学生たちに励まされ、今年も、コミュニケーションの心を伝える授業がスタートしました。
声がない授業をする理由は、「手話が音声を使わなくても、耳が聞こえなくても通じ合える便利な言葉だから」。そして、全国には、本当に耳の聞こえない学生たちが、私たちと同じように学校に通い、「目で見て」一生懸命授業を受けているから。
そんな大事な思いごと、学生たちが、配信授業から、受け取ってくれていたことに、心から感謝します。

この秋も!!
中庭の大きなもみじの木と一緒に、元気に時を過ごしていきたいと思います。
この日の葉っぱは、まだほとんど濃い緑色でした。