手話あいらんどTVクロスカルチャー「ろう者の語彙を学ぼう〜硬い!」

ろうの人と手話で話していると、あれ?この手話、手話講座で学んだような気がするけど、手の形が似ているだけかな?使い方や意味が違うような??・・・なんて思う表現もたくさんあります。

私たちは、音声の言葉や、日本語で書いた文から手話を学ぶことも多いのですが、それでは、ナチュラルなろう者の手話の文法や表現から離れてしまうことも!!汗

手話あいらんどTVでは、そんな手話独特の言い回しを、時々紐解いています。今回の手話は「硬い」。いろんな使い方を見てみましょう。



(簡単な内容)
「硬い」という手話を見ていきましょう。
聴こえる私たちは、「物が硬い」などの時にこの言葉を使うことが多いように思います。

この手話には、他にもいろんな意味があります。
まずは、声なしで例文を見てみましょう。

①(動画をご覧ください。)
② (動画をご覧ください。)

手話は、
①あの人の家は古いけど「硬い」
②彼は家を引っ越してない。「硬い」
という表現です。

実は、この2つは、同じ手話でも、使い方がちょっと違います。
①は、この家は古い。ボロボロで傾いているかと思えば、なんと「硬い」。つまり、「丈夫」「しっかりしている」などの意味で、使われています。
②は、「相変わらず」といった意味の使い方です。彼はずっとあの家にいる。引っ越ししたりしていない。「変わらない」「安定している」などの意味で使われています。

①は、「丈夫」「強い」「頑丈」「しっかりしている」
②は、「相変わらず」「変わりない」「変わらない」
などの意味の使い方になるわけですね。
このほか、「おせんべいが『硬い』」も、この手話を使います。
一つの同じ動きの手話でも、持つ意味の幅が、いろいろあります。

②では、他に、
「体が、病気などない。健やか。ずっと元気。」
「仕事を辞めずに、続けている」などの時も使えます。

この「硬い」という手話は、いろいろ使い方がありますが、いずれも良い意味合いで使われることが多いようです。

ぜひ覚えて使ってみてくださいね。
ありがとうございました。

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提供:手話あいらんど手話教室
出演:河内健治(ろう者ネイティブサイナー)・南 瑠霞(手話通訳士)
構成:南 瑠霞
編集:青木 孝二

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