第70回全国ろうあ者大会 in ひろしま 〜 瀬戸内の島がはぐくんだ「宮窪手話」

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第70回全国ろうあ者大会 in ひろしま
私が2日目に参加したのは、「手話言語」の分科会。
ここでは、広島県にも近い、瀬戸内の島で生まれ育ったろう者 矢野羽衣子さんが、実家の町に伝わる宮窪手話について、お話ししてくださいました。

宮窪手話というのは、愛媛県今治市にある瀬戸内の島、大島の北岸宮窪町宮窪地区周辺で、伝統的に使われてきた手話のこと。
歴史的に、先天性ろう者の多い地域で、親族やその周りの聴こえる人たちも互いに通じ合うために、みんなで共に使ってきた村落手話(アイランドサイン)にあたります。地元の人たちが互いのコミュニケーションのために生み出して行ったサインが、いつしか地域手話となり、みんなで使うことで言語として形成されてきたという、人の心と思いをつなぐ手ことばです。

地元ならではの表現もたくさんあり、その特徴や、言語形成の経緯などが解説されました。

同様に、奄美大島にも、奄美大島手話(古仁屋手話)と呼ばれるアイランドサインがあり、島の聞こえない人々を囲み、地域ぐるみで育んできた手話の歴史があるのだそうです。

大事にされるべき様々な手話のあり方に触れられるのも、ろう者大会ならでは。手話言語の分科会で、大きな感動をもらいました。

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分科会では、みんなで新しい手話を生み出すゲーム感覚の「創作手話コンテスト」も。ユニークな手話表現が飛び出し、とても楽しい時間でした。

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