答えより、コミュニケーション!!

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神奈川県の、短大の中庭のもみじです。
赤い葉がとてもきれいです。
すでに散り始めて、冬がすぐそこにきていることを、教えてくれています。

手話の授業では、いろんな読み取り練習などもしますが、学生たちの状況は、人によって様々です。
今まで習った手話を、しっかり覚えていて、すぐに答えられる人もいますし、わからなくて困った顔をする人もいます。
でも、この授業は、「わからない時」こそ、重要です。

手話の授業では、習ったことを覚えることも必要ですが、わからないとき人にそれを伝えられることも大事な勉強の一つです。
答えがわからないからと言って黙っていないで、「わからない」と手話で伝えること。それができたら、私は、満点だと考えています。
ですから、私は、答えがわからない学生に、「はい、次」とは、言いません。本人が、「わかりません」と、ゆっくりでいいのでその状況を伝えてくれることを待ち、それができたら、「OK」と、にっこり笑ってあげるようにしています。
私は、問題の正しい答えでなく、その「返事」を待っているからです。

手話の授業は、コミュニケーションの授業。「正しい答え」を覚えたり、答えたりすることも、大切ですが、それが全てではありません。
「自分がわからない」そのことを、相手に「手話で」伝えられること。それは、大切な課題の一つ。
「わからない」が伝えられた、納得感と喜びを、みんなに味わってもらえれば、それが、学生たちへの最大の贈り物です。
相手に、自分の言い分が通じたこと。その安心感が持てたこと。それを、授業に参加したすべての学生たちに、体感してもらうことは、私の大きなミッションの一つだと考えています。

コミュニケーションの心は、「正しい答え」の中でなく、「わからない」が伝え合える瞬間に。

秋が深まり、学生たちの授業も、半分が過ぎてしまいました。
学生たちには、「手話の授業が楽しかったな」とか、「学生時代に手話を習ったなあ」なんて、温かい思い出を持って、卒業していってもらいたいなあと思っています。