「淵に沈む」舞台手話通訳御礼
今年も、人の心を追いかけた舞台作品に、手話通訳として参加させていただきました。
精神病院に入院した一人の青年と、家族たちの葛藤や願い。医師や福祉士たちが、問題の解決に心を砕きます。
医療問題に踏み込む作品は、専門用語も多く、様々な人の心の叫びもあり、そこに心情を添わせながら通訳していくことは、作品への想いとも相まって、繊細で、緻密で難しい作業でもありました。
名取事務所舞台「淵に沈む」手話通訳公演
2025.03.11火 / 下北沢
台本のたくさんの付箋は、担当や、文意を確認しなければならない重要点、また、意味の分かりにくい言葉などのメモが書かれています。
会場には、聞こえない方だけでなく、手話ファンとして手話通訳そのものを見に来てくださった方もおられました。舞台終了後に声をかけて下さるなど、いろんな励ましもいただきました。ありがとうございました。
名取事務所の方が取り組まれる舞台は、いつも、作品自体に深い愛情と丁寧な作業が込められており、制作される方々や役者さんたちの想いが丸ごと入っているように感じられます。言葉一つ一つが、時にやさしく、時に厳しいメッセージとなり、毎回多くのファンの皆さんで満席となる理由がわかる気がします。
まだ、お客様が入る前の、舞台。
照明など、様々な調整も、ぎりぎりまで行われました。